原題:『劇場版 田園ボーイズ』
監督:西海謙一郎
脚本:池浦さだ夢
撮影:栗田東治郎
出演:有澤樟太郎/田中尚輝/松浦祐也/伊万里有/山谷花純/遊井亮子/藤吉久美子/木下ほうか
2020年/日本
ホストの「非情さ」の原因について
茨城県の境町の田園が広がる大地の真ん中にホストクラブ「田園」をオープンしたものの、来客は近所の高齢者たちばかりで経営が成り立たない。熱心の宣伝が功を奏し、さらに近所でゾンビ映画の撮影があり、その主演を演じていた女優のミソノがSNSで取り上げたことで店は繁盛するようになる。
ここまではホストクラブの物語としてよくある話なのだが、後半は思わぬ展開を見せる。ネタバレはしない方が良いらしいので詳細は避けるが、『ブレードランナー』(リドリー・スコット監督 1982年)を彷彿させる。
ところでそのようなSFと化すきっかけとなったことはクラブを仕切るタカオカがホストのシンジに、客に対して借金をさせてでも楽しませるようにしろと投げかけた言葉の「非情さ」に既に現れていたように思う。