THE FOURTH PARTY

チョイ毒エッセイのようなもの。コメント欄でのやりとりはしません。用事がある人のみ書き込んでくだされ。

ケース合わせ用のボルト入手

2006-09-05 20:43:18 | XR250

クランクケース合わせのボルトは純正品を注文しなかったので、仕事で良く行く近所のネジ専門店にて入手。
この店は良くある金物屋ではなくて、ネジしか売ってない所が特徴。厳密にはネジ以外の物も売っているが、例えば金物屋では売っていて当たり前の釘なんかは、この店には置いてない。金物屋では在庫してない様なネジでも普通に置いてあるので、仕事でも非常に助かっている。

さて、XR250に使用されているM6ボルトは、通常ならば二面巾10ミリのところを、殆どの箇所に二面巾8ミリの物が使われている。しかもフランジ付き。これ自体は一般的では無いものの一応は規格品に存在すると思われる(未確認)が、XRに限らずバイクに使われている半ネジボルトは、みんなネジを切ってある部分が短いので、これは多分バイクメーカーが独自に作っている物だと思われる(コレも未確認、スミマセン)。
半ネジ長さに拘らなければ、規格品として入手するのは全く不可能な訳では無い。だが、特殊な物を長さマチマチで、しかもほんの数本しか必要ではない・・・となると現実的には無理だ。というよりもお店にとっては大迷惑になる可能性がある。その場合は純正部品を頼んだ方が人道的に正解だ。

Epsn2089

俺はキャップボルト(六角穴付きボルト)が好きなので、今回は鉄製でユニクロメッキの物を指定した上で、長さ・本数等を明記した注文書を事前にFAXしておいた。あまりに少量なので相手を煩わせては申し訳無い・・・という配慮である。まあ俺の場合は平常から仕事で相当量を買っているし付き合いも古いので、稀の事ならば気楽に御願いできる。
ユニクロのキャップボルトは意外と使われる事が少ないので(キャップボルトは、市場ではステンレス製や黒染めの物が主流の為に店頭在庫していない)揃うかどうか不安だったが、あっさり全部揃ったらしい。

俺がキャップボルトを好むのは、先ず見た目がスマートである事。工具の選択巾が広くて早回しが可能な事、確実なトルクが掛け易い事。
逆にネガとしては、OFFで使う場合は泥詰まりし易く、変形したりすると外せなくなる事、六角頭の様に真横からは回す事が出来ない事。

それとキャップボルトの特徴で余り知られていない事だが、ホームセンターや金物屋等を含めて一般的に流通しているネジの中では唯一、強度が高いのである。
キャップボルトの頭を良く見ると、小さな刻印がある。鉄製のキャップボルトの場合は大抵「12.9」か「10.9」と書かれている(俺はそれ以外見た事が無い)。これはJISで定められている10段階の強度区分の表示で、12.9は最強、10.9が2番目。
12.9は正しくは「12.9T」と表記する。12は「最小引張荷重」を表しており、この場合は120kgまでせん断しないという意味。
9は「降伏荷重」を示し、120kgの90%=108kgまでは引っ張られて(荷重が掛かって)伸びても元に戻るという意味。
ちなみにコレは俺の憶測であるが、メッキ品と黒染め品はネジを転造されるまで区別無く作られ、その後に表面処理をしているのではと思っている。メッキをすると強度がかなり落ちるので、例えば建築鉄骨で使われるボルト(HTBとかハイテンとか呼ばれる)は全く表面処理されず、組まれた後に塗装する(余談だが、コレはネジロックを兼ねている)。つまりメッキ品の「12.9」とかは、実際にはそこまでの強度が無いのではと考えている。
といっても普通に出回っているボルトの強度区分は大体「4.8」で、バイクに使われている高強度ボルトでもせいぜい「8.8」位なので、メッキのキャップボルトはブレーキ廻り等に使っても大丈夫だ。

ちなみに上記の事は、鉄以外の材質には当てはまらないので注意。ステンレスのキャップボルトはクランクケース合わせに使ってしまうと、頻繁に外さないので固着して齧ってしまう確立が高い。装飾的要素が強く、使えるのはカバー位。アルミとは相性が悪い。俺はケースカバーに使ってるけど。

予備をもっておいても損は無いので、かなり余分に買った。写真の分で¥240なり。申し訳無さに頭が下がります。

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シリンダー、外泊。&ミッション検査

2006-09-05 00:12:23 | XR250

シリンダーとシリンダーヘッドは無事エンジン屋さんに作業を御願いする事ができた。
う~む・・・。俺は所詮はプライベーターなので、プロの視線には弱いのです。

「ワイセコですね?」(※ピストンの裏を見ただけで判るらしい)
「・・・そうです。」(※鍛造ベースはワイセコだが、加工&販売元はワイセコでは無い)
「4ミリボーリング・・・スリーブ、大丈夫?」(ノギスでサイズを測りながら)
「・・・多分。」(※一般論ではスリーブの限界は1.5t程度、今回は2.0t残る。XR250用のピストンキットでは大抵78πからスリーブ打ち換えとなっているので、今回の77π、スリーブ残り2.0tが限界なのか)

各部のクリアランス数値を伝え、ヘッドの修正面研についても聞いてみた。というのは、バラした時点では明らかに歪んでいたものの、その後オイルストーンでシャカシャカやっていたら、それなりになってしまったので。
「この辺(燃焼室外周をグルリと指して)の面が出てれば大丈夫」との事だが、この方はそれよりも、シリンダーボルト穴部分の虫食い(過去の記事・写真参照)が気になるみたいで、暫く指で撫でていた。この虫食いはN目君のXLRをバラした時にもハッキリと出ていた記憶があるので、この個体固有の物では無い筈である。

一通り伝達を済ませたので挨拶をしてその場を離れると、近くにいた若い人が興味深そうにヘッドを手に取り、穴が空く程見ている。ポートを照明に翳してみたり、何かを指差して先程対応してくれた人と話している。あんまり見られると、擦り減って・・・イヤ、ボロが出るので、程々に御願いしたい。

腰下を組む為に、バラして以来、ずーっと放りっぱなしだったミッション等を洗浄。使ったのは何と洗濯洗剤と水。パーツクリーナーだけだと幾らでも金が掛かってしまうので、俺はこの荒業を良くやる。洗濯洗剤の使い方の基本は漬け置き。水面からコンニチワせぬ様にトレーにナミナミと水を湛え(錆防止)、15~20分程度放置。その後台所洗剤でしっかり洗い、パーツクリーナーでリンスする。エアブローする環境の無い人にはチト辛いやり方かもしれない。

Epsn2079

で、洗浄しながらチェックすると、このミッションはかなり傷んでいる。何故か4速より上のギヤの傷みが酷く、特に6速。ギアの歯は虫食い、しかも高熱で炙られた様に変色している。高速道路で全開走行中に焼きついたのか?
一通り新品を買うと結構な金が掛かってしまうので、暫く悩んだ結果「プアマンズWPC」(ウソ)、ガラスビーズによるショットを施す事にした。(※プアマンズWPCってのは全くのハッタリだが、ガラスビーズでのショットは加工物を削ってしまう事無くピーニング加工出来るので有効。表面を改質して疲労強度を上げ、磨耗を減らす働きがある。また当然クリーニング効果もあるのでワイド・ピーニング&クリーニングの略であるWPCと同じ方向性の加工である事は確か。)

Epsn2083

見た目キレイなって、問題も解決してしまったかの様だ。(大ゲサ)

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