坂内バイクランドを通り過ぎて山のほうへ入っていくと、岐阜県と福井県の県境付近に夜叉ヶ池という池があるらしい。
バイクランドは夜叉ヶ池への入山記帳所も兼ねているので、バイクランドに行った事があるという人は、夜叉ヶ池の存在くらいは知っている筈だ。
ところが、坂内バイクランド常連の人でも夜叉ヶ池に行った事があるという人は数少ない。
何を隠そう、俺もそうだ。
かなり昔から通っているのに、レースや練習以外で行ったのはたったの一度。トライアルの大会をVmaxで見に行った時だけ。
バイクランド以北に行ったのも、去年の晩秋に神岳ダム(せいぜい1kmくらい)の工事状況を見に行った時だけだ。
以前から行ってみたいとは思っていたものの、坂内で走っている人間にとっては、何かキッカケがないとなかなか行けないだろう。
去年の24時間EDの時に序盤でリタイヤしたチームが夜叉ヶ池に行ったとか(笑)。※コース内側にピット&パドックを設営するので、リタイヤしても帰れない
さてさて、10月10日・11日に行われた坂内4時間エンデューロが、通算50回目を迎えた。
その記念イベントとして夜叉ヶ池登山が行われるとの事で、俺は飛び付いたのだった。
元々岐阜県側の場所という表現をされてきたのだが、最近は福井県のものだという表現をされることが多いそうだ。コレが物議を醸しているらしい。
スタッフの話によると、夜叉ヶ池には福井県側からも登れるとの事。登山道としては岐阜県側(坂内側)からのルートのほうが楽しくてお勧めだそうだ。
福井県側のルートから登ったことはないが、俺としては断固として岐阜県側の物であると主張をしたい。
ちなみにWikipediaでは(ハッキリと書いてあるわけではない)岐阜県側的なニュアンスで表現されている。
スタッフ氏の運転する車に揺られて20分ほど。車が全くすれ違いのできないところが多くあるが、全て舗装路で登山道入り口の駐車場に到着。
ザッと見で50台くらいの駐車が可能。
我が家からは俺と2人の娘が参加。正吉君も連れて行きたかったのだが、身の回りで唯一夜叉ヶ池まで行ったことのあるME06氏の話によると、ちょっと険しい箇所があるとの事なので同行は断念したのであった。
入り口はこんな感じ。ピクニックコース的なフラット林道程度の道を想像していたが、コレは・・・。
かなり急な坂が続く。
清流伝いに登ってゆく。
ところどころ木製の橋が。
こんな風に曲がった木が多い。地すべりや雪の重みで傾いた木が、お天道様に向かって伸びているのだろうか。
山の谷間の向こう側に夜叉ヶ池があるのだそう。ヒエエ、気が遠くなりそう。
橋が架かっていない沢渡り。小1の次女は渡ることができず、抱えて渡る。こんな場所が何箇所もあった。
前半はかなり険しい。
中間地点の看板。
根っこの芸術!
この画像を拡大すると・・・
岩壁を人が登っている! あんな所を登るの?
幽玄の滝に到着。美しい!
岩の山が眼前に迫ってきた。
昇竜の滝を眺める。
最後の難所に到着。
ザイルがあるので、小学3年生の長女は何とか登っていくが、小1の次女には少々厳しい。
ある程度は階段状になっており、俺はザイルどころか両手すら使わずに登れた。
しかし、正吉君を連れてきていたら、大変な事になっていただろう。
本降りの中、夜叉ヶ池に到着。かなり小ぶりな池だ。
イモリが出迎えてくれる。結局ヤシャゲンゴロウを見る事はできなかった。
雨がどんどん強くなるが、逃れる場所が全く無い。娘たちはこんな所で弁当を食べる。
山の天気は変わりやすい。急激に晴れてきた。
池の周りは全体的に低木が多く、ここまでの道程とは雰囲気が異なる。
帰りは地獄。ほとんど次女を抱えたままで絶壁を下る。
背中には自分の荷物+長女のリュック、左腕に次女のリュック、右腕に次女。
翔&れっちママ、荷物を持って下さりありがとうございました。この後次女は、「人には迷惑を掛けられない」とでも感じたのか、行きには「持って~」と言っていたリュックを自発的に背負う。
登りよりも下りの方がキツイ。遂に膝が笑い出した。
終盤になると、次女も靴が濡れる事に抵抗が無くなったようで、自力で沢渡り。
不覚にも最後の階段を登り始めたところで左足が攣った。数段登ると今度は右足も・・・。駐車場に戻り、ヘナヘナと倒れ込む・・・トホホ
大人たちはみんなヘバってしまったが、子供たちは至って元気だ。
以下、注意書きなど。森林パトロールの方がいます。熟読の上、入山して下さい。拡大して見てちょ!
夜叉ヶ池、いいところだ~。
10年以上抱えていたモヤモヤが取れてスッキリ。
バイクで走るために坂内に行っている人も、例えば2泊3日の夏合宿の中日に、早朝から登って昼くらいに帰ってくるっていうのはどうだろう。トレーニングにもなりますぞ。