俺はデカール屋ではないのだが、仕事と趣味の接点として、バイクにデカールを貼るという事を非常に重視している。
ちなみに仕事としてやるつもりは、今のところ一切無い。
我社の地元にも専門業者がいらっしゃるので(自宅引越し前は至近距離だったw)、ノウハウも無いのにわざわざ異業種参入する事でもないでしょう・・・と。
しかし自分のバイクは自分でやっているワケだし、職業上からも技術・知識・実績とかは増やしたいなあと思うのだ。
以前からポリタンクへのデカールの貼り付けでは、貼り付け後しばらくするとガスが入って浮いてきてしまい、困っていた。
ポリタンクの表面からは、ミクロの世界では中身のガソリンが染み出してくる。普通のフィルムを貼ってもブチブチになってしまうのだ。
そして、結果として剥がれてしまう。剥がれたデカールは、ガソリン臭い。
それなのに何故、ノーマルデカールは剥がれにくいのか?
俺の手元には、N造さんからもらったME08のポリタンクと、純正デカールがある。
今のところ使う予定は無いので、いわばコレクションですな。
純正デカールは、裏紙(ギョーカイでは「セパレーター」という)に、メーカー名が印刷されているケースが多い。
ME08のデカールのセパレーターにはメーカー名は書かれてないのだが、代わりに「AG-204」と怪しい文字列が。
このAG-204ってのは、実は3Mの商品名で、アウトガスを発生する素材への貼り付け専用のフィルムなんである。
コレはメーカーの資料。
耐久テストには1mm厚のガソリン入りポリタンクに貼り付けて・・・とある。普通はポリタンクにフィルムを貼り付けることは無い。そしてこの材料は基本的に印刷ベースということらしい。
つまり、オフロードコンペ用の材料としての役割を意識していると思われる。
ならばこの材料を買えば、ポリタンクのデカールが製作できるのでは・・・というのは、甘い。
AG-204は材料としては販売されていない。それに、インクジェット印刷用ではなくて、シルク印刷用。
3Mが印刷をして、表面処理(液体ラミネート的なものと思われる)をした物しか販売してもらえないとの事。インクも特殊な物なのかも。くっそ~・・・。
まあ多分、ホンダもヤマハも、他メーカーもコレを使っているのだろう。
3Mの商品ページ
シュラウドやフェンダーにも、普通の粘着フィルムは接着しにくいんだが、一般材料の中から相性の良い物を探し出して使用している。メーカーとかはヒ・ミ・ツ(笑)