林道脇の崖に白い物がある。近づいて確認したら「オオミズアオ」だった。羽も痛んでいて元気が無い。ガだから昼の真っ最中に飛翔してしまう、なんてことはしないだろうが、それは別にして寿命が来ている様に見えた。
小生の方は、昼間の活動だけだし、夜間に燈火のある場所へ出向くことも無い日常だから、蛾の仲間には出会うことは少ないのだが、オオミズアオは何年ぶりかの出会いだ。このような大型の蛾は山の中でも見かけるのは稀である。
オオミズアオを「野蚕」の仲間と呼ぶかどうかは知らないが、林道に薄緑色の繭を見つけた。落ちていたところは蟻が砂粒を盛っていたところで「セミの死骸?」程度に思って通り過ぎていた場所だ。
誰かに蹴飛ばされたらしく繭が露出したのだが、中身は勿論無い。汚れてはいるけれど「天蚕」といわれるだけの魅力は見えている。カマス形でないからヤママユガの繭だろう。
この絹糸の布は素晴らしいと聞くが、見なくても繭で判る。