日帰り温泉場の下を流れる渓流の対岸にニホンミツバチの巣箱が見えた。ン十年振りかで渓流を渡河して立ち寄った。周辺に五箱あったが、営巣していたのは一箱だけだった。
ニホンミツバチの巣を顔を近づけてみたのは、ここが二箇所目だ。最初は現役の頃、職場にあった2m×3mほどの両面板張りの看板に出来た巣だ。築20年も経っていて板は反りひび割れて、そこから出入りしていた。道路の直ぐ脇だし、出入り口付近は黒く群がって蚊柱ならぬ蜂柱がたっていたから「除去して欲しい」と頼まれて様子を見に行った。
「攻撃的ではない」と知っていたから、梯子を掛けて板の隙間から覗いて見たのだが、隙間毎に見える巣から、長いところで50cmはあった。顔の周囲を群がって飛ぶミツバチは壮観だった。この巣は翌春には放棄された。気難しいとは聞いていたが、あれほど繁殖していたから放棄したのが不思議だった。殺虫剤でも散布されたのかもしれない。
川岸の巣箱を比較していたら何となく、この巣箱を選んだ理由が判ったような気がする。会友のO氏が設置したニホンミツバチ用の巣箱は全く条件を満たしていない。今度あった時、設置場所の「余計なお世話」をしなくては・・・。