小屋の外壁に蟷螂がいた。腹部がへらの様に平たいし翅が伸びきっていないから、まだ幼体のようだ。それでも体長は150mmほどはあった。
視線の先にはコガネグモの巣があって襲う機会を待っている様子だ。距離は50cmほどあったから、安心して昼飯を一口二口と食べている間に喰らいついていた。向こうも食欲、こっちも食欲。蟷螂は獲物をしとめたけれど、小生はしとめる瞬間を逃してしまった。
生物の撮影は待つことが肝要な事ぐらい承知はしているが、自分にも寛容だから、ついつい給餌を優先してしまう。バッタ類を食べる時は「バリバリ」と音が聞こえるが、さすがにクモでは音まで発生しない。何時見ても、どの昆虫でも食べる時は頭部からで、覗き込んでいたら凄まれてしまった。