仮住い浮世なればと胸に言う孤独の孤立仮設で独り
寄り合いの日々はあの日の彼方なり今はすべなく独りの八十路
爺の身は酒を入れずに何とする終の棲家の仮設で独酒
喰う寝るの独房の日々晩年を仮設におれば茶友夢見る
ジョロウグモの網に花弁がちりばめられていた。カナムグラの花弁である。もちろん、蜘蛛にとっては迷惑の存在そのものだけれど、他人の立場では「ドリームキャッチャー」に見えて可笑しかった。
その昔、散乱している羽毛を集め、ビーズは買ってきて、アケビの蔓を枠にしてドリームキャッチャーを作成した事もあったが、作ってみればどうてことはない代物に思えて止めてしまった。
その頃集めた羽毛は引き出しの中にあるけれど、使う当ての無いゴミになっている。カケスの羽毛が欲しかったのだが、こればかりはどうにもならない。