トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

中折れ樹の処理『主幹を落とす』

2012-10-14 | 今日は真面目に

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 最も厄介な処理、主幹を地上に落とす作業になった。接地している先端部の直径はチェーンソーの切り刃の長さより大きい40cmある。年輪を数えてみたら35以上あった。

 切断箇所が高いと危険なため、腰の位置で切断するとなると切断長は120センチが限度だ。もうこれ以上は切り折れないところまで6本の丸太が出来た。幹の自重で折れるところまでチェーンソーで輪切りにしたのだが、上部に受け口を作り、下側が追い口になる。

 立ち木ではないから受け口の刻み方が不安だったけれど、折れて着地するまでの一瞬、より安全度が高いと思った受け口の下切りを高い方に、斜め切りを先端方向から入れた。元の立ち姿にした場合、通常の受け口の作り方と同じになった。受け口の刻みを左右逆に作ると刃の逃げ場がなくなる。少なくなった脳細胞を総動員してのシュミレーションの結果である。

 最後に残った先端部45cm、長さ3m超の幹は折れてはいるが幹の周囲は切断されていない。そのため落ちてはくれなかった。折れた部分まで昇り、切り離すのも危険なのでチルホールで横方向に曳きながら、高枝切りで蝶番になっている部分を切り離した。これは息絶え絶えになる。とにもかくにも事故なく危険な作業が終了し、フイールドの安全が確保された。

 この材は組成が粗く粘りの無い材質だった。折れる時は一瞬で折れてしまう。兆候に気付くには広葉樹より気を使った。気を使ったと言えば、数日必要と見積もったから、ロープを張っておいたのだが、今日は予期せぬ母子の見学者多数が集まってしまった。ロープを張っておいて正解だったが、散乱した材の集積にもう一日費やす事になる。