トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

池の穴、アナ、あな、アヤチュウチュウ コヤチュウチュウ

2020-09-04 | 水辺環境の保全
 突然に思い出したまじない言葉、まだ続きがあるのだが出てこない。なんのまじないだったのか遠い記憶の地平線である。 

 さて上の池、オーバーフロー部脇に漏水部が現れて久しい。補修を要する状況だったのだが「穴ひとつで大掛かり」になるため放置症状だった。流入部も大きくなってきたし、このまま放置すれば更に大掛かりな造作をしなくてはならない。いよいよ限界だと思って一輪車に道具一式を載せて現場に行った。
 とりあえず漏水を止めるには土嚢1袋を押し込めば事足りるけれど完治術ではない。おっつけ周囲から漏水が始まる。この漏水は昔の作業で水位を上げるために丸太ダムで堤を形成し、その後、丸太が腐食し痩せて漏水の原因となって、それを排除した時に外せなかった丸太に沿っての漏水孔のはずなのは経験則で判っている。

 案の定、埋没していた丸太を取り除くと丸太に沿って流路が出来ている。予想のように流入部だけ土嚢を押し込んでも付け焼刃みたいな物だった。漏水孔は更に先に延びているけれどこの部分だけ処理すれば大事には至らない。とりあえず少し埋める長さを長くして土嚢を並べ押し込む事にした。

 用意した土嚢は6袋。これだけあればとりあえずは安心なのだ。土嚢を並べる溝の幅は全て土に置き換えられたことになって上部はオーバーフローするけれど、沈下堤みたいな役割を果たしている。その先は土嚢の壁で、その先外側は丸太ダムで重さによって崩壊を防いでいる、いわば重力式ダムと同じ理屈である。
 たかだか土嚢6袋と思うなかれ。真夏日の屋外で土嚢を作り、運び、積み押し込む作業は汗みどろだ。災害復旧現場で泥浚いしているのはテレビで拝見するが小生では1日持たないだろう。言わば体力・気力・忍耐力が必要な傪力作業なのである。

 土嚢を落とし込み体重を掛けて沈みこませる。これで周囲の壁と密着して水密構造が完成だ。ここに丸太橋の土台となる丸太を据えて半割丸太の渡りを固定できる。山体部との隙間は一輪車2杯の土を投下して均した。

 丸太橋を固定している間にあふれ出た水は流下していく。ようやく正常な状態に戻せた。
 この作業をしている時にヤンマ型のトンボが接近して一瞬ホバリングし目と目が合ったような気がした。腹部末端が紡錘形だったから判明は簡単だと思っていたけれど図鑑を見ると紡錘形の腹部末端の種は幾つかあって結局は不明だ。記録にはあるコヤマトンボかとも思ったけれど写真を撮れなかった以上、小生の認知力では説明は及ばない。それはともかく、補修作業をしたからの出会いであったのは間違いなく、まあ、ご褒美だろう。小生は褒められると際限も無い自転車操業を続けるタイプなのだ。そう、明るい未来への原始力・・・。