トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

今日のトンボ「リスとマユタテ混乱中」いいえ混卵中⁉

2020-09-17 | 小父のお隣さん
 久しぶりにS先生が来場されて、この頃目につく濡れた路面への空中産卵の場所を見てもらった。何のことはない吐水口周辺は飛沫や伝い水で濡れたままなのだが、その周辺の路面に産卵しているカップルが目立ったのだ。先日も翅端斑のあるカップルが空中産卵していたから「これはリスアカネに間違いない」と当てにならない確信をしたものの撮影は無理。てなことでS先生に確かめてもらうつもりだった。

 現場では3カップルほどが打水産卵ならぬ打面産卵中でどのカップルも翅端斑が認められる。S先生曰く「オスに翅端斑が無いから、これはマユタテアカネ」の判定だった。先日に眺めていた折、オスに翅端斑があったかどうか確認していない。「翅端斑が見られるカップルの産卵」としか言えなかった。てなことで、この日はリスアカネの産卵ではなかった。
 その時に教えられたのが「オスに翅端斑があればリスアカネ」と判定の勘所だったのだ。つまり、マユタテアカネのオスには翅端斑が出ない、という事なのだろう。これで小生も判断しやすくなった。「オスの赤トンボで翅端斑があればリスアカネ」と少々危ない分岐点ではあるけれど、小生が他人に教える事なぞ皆無なのだから少々の誤認でも害はない。

 上の池内のウシノヒタイが繁茂している上で空中産卵していたカップルや個体もいたのだが、これもマユタテだった。マユタテが空中産卵するとは思ってもみなかったし、草藪の上で産卵するなど「愚の骨頂」ではないかと尋ねたところ「湿った場所だし孵化して移動するから大丈夫」なのだった。それにしても孵化体はコンマ何ミリの大きさなのだろうが人間と比較すれば1キロ程度は移動する勘定になるかも・・・。

 それはともかく林接池でようやくリスアカネを撮影できた。PCで以前の写真と比較していたら8月中旬の赤とんぼはリスアカネのように見える。尾部付属器がハサミ状なのでオスと判断してのことだ。因みにマユタテアカネを添えてみたがマユタテアカネのオスには翅端斑が現れない、という事を知って初めて区別がついたのだった。今期もひとつ学んだ。

 この日の個体   8月の個体   ➡    こっちはマユタテアカネらしい