トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

導水路の整備 4日目

2023-11-27 | 水辺環境の保全

 上の池の護岸作業はひとまず終えたので林道から流れ落ちる雨水の流路の護岸もついでながら済ます事にした。降雨の度に落ち込むのでえぐれているだけならまだしも両脇の侵食も発生しているし、その結果の土砂流入は少しでも避けたいからだ。

 低年金高齢者ともなれば「避けたい身体」そのものの重量物移動作業になってしまうのだが泣き言は言えない。独りで泣いたところでカラスが「バカア バカア」と唱和する位なものだし時折はジョウビタキが「ヒッヒッケッケッ…」などとせせら笑いに寄ってくるだけの姥捨て山なのだ。捨てられた以上は孤児であろうと孤老であろうと自ら「生きる!」のが矜持であってせめて冬至まではその矜持を保ちたい。そうできれば一陽来復、春が見えてくるだろう。そんなわけでしばらくは背中あぶりが唯一の幸せである。

 さて、この日の丸太材は大物だ。長さ4m×300φあって古い放置材だけれど水分だけはたっぷりと含んでいて重い事重い事、生木の比では無かった。金梃子と鳶口だけで移動させ据えるには無理なので半分に切断したのだがそれでも重さは数百㎏になるのだろう。溝に落とすと突き刺さったようになって「梃子でも杓子でも動かん!」状態となり四苦八苦させられた。牽引器を使う手も考えられるが支点となって引ける環境が無いので全てはツッツモッツの作業である。

 まあ、とにもかくにも据え終えて祝着至極かつ執着地獄はようやく脱する事が出来たのだった。林道から眺めれば我ながら惚れ惚れする出来栄えで、眼前にあるものを「映えー!」なんて写すだけの輩には判らん充足感疲労感腰痛感であるが「いい子、いい子」してくれる血の通った人間は居ないので自ら禿げ頭をナデナデしたらン十肩が痛くて藪蛇だった。それと同じでこの国の政治・社会は弱いものに優しくない。「映えー!」なんて喜んでいる輩は人生の蠅すら追えなくなるであろう。