トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

二点位置流れ・昆虫スコイぜ!「あら!見てたのねー」

2023-11-25 | 小父のお隣さん

 誰とは言わず食べるところを注視されるのは心地が悪い。カマキリだってそうなのだろうと慮るが実際の処、カマキリと人間の思考や感性が異なるからどうなのだろうか。ささやかな役にも立たない疑問はさておき気分よく頭部にかじりついていたカマキリ様をしげしげと眺めようとしたのだが確かに視線で刺して来た。撮影した視線も紛れもなく咎める表情である。今期はことのほかカマキリの個体数が多い様に感じたのは坊主刈りが無かったからに他ならないと考えている。

 保全活動一般では坊主刈り、はてまた丸刈りなどは当たり前田のクラッカーみたいなものだけれどそれは終始一貫して行う事ではない事が理解されない。坊主刈りされた後は当然一木一も無い生物的廃墟と化す。言い換えれば一目一掃なのでもある。農地や宅地、はてまた公園の芝生広場と同じ感覚で刈り払われてしまうと粛々と積み上げた事が一気に崩壊に向かう。見た目を綺麗にする事が目的化してしまうと破壊活動と同じ事になる。強いて言わずとも「対生物的テロ」と言って良いだろう。

 まあ、愚痴はともかく今回もリアルな捕食場面を堪能させてもらった。捕食されていたのはツチイナゴだったがバッタ類やセミなどを齧っている時の音は「バリバリ」と聞こえて感激する。もちろん小生がイナゴの佃煮を食する時もバリバリと音を発するけれど感激する音ではない。「美味しいー」という食感の溜息なのである。ツチイナゴを食べているカマキリを眺めていて小生も冷凍イナゴを注文しようかどうしょうかと腹の虫がうずいてきた。もう少し下部がうずくのは三遊亭小遊三に同じく近くなったからであって、これはイナゴとは縁もゆかりもない現象である。田舎なら解き放てるが山中と言えど近くに人が居るのではねえ・・・。

 食事中のカマキリ嬢はまだ新鮮な個体だった。S先生曰く「もう一回は産卵するかもしれないね…」、となればツチイナゴも冥利に尽きるはずだ。もてなすものが無かった兎はわが身を火に投じたと古典にあるがツチイナゴも我が身をささげたのだ。まあしかし冷凍イナゴは伝統食としての佃煮にされるのであるから一緒くたにはならず少々可哀想・・・。しかしクタクタからパリパリに仕上がった佃煮は美味しいし旨い!。夕方にでもポチッとするかも。