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トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

救いの花

2010-09-23 | 小父のお隣さん

Photo  棚田の田植えをしなかった部分はミズアオイが大繁殖した。稲の周囲は一度だけ除草をしたから、再生はしたが水面が見える密度である。

 ミズアオイの芽吹きの頃から楽しみにしていた花が、どういう理由なのか今年は一輪も咲かないのだろうと思っていた。

 田植えをした田で大きく育っただけなら、一回だけ施した肥量の窒素分が理由になるだろうが、上部の肥料が流入しない棚田まで無花だったから訳が判らない。

 昨年は開花していて今年は開花無しなど、実物ではないから裏年・表年なんてリズムは無いと思えるのだが、猛暑のせいだったのだろうか、そんな思案しか浮かばない「花見ず期」だった。

 と、諦めていたら、近くの遊水地の群落が「開花した」とのニュースが新聞に載った。何のことは無い、開花時期を知らなかっただけの事である。稲穂は全滅したが、ミズアオイは可憐な花を見せてくれた。多少は慰めになる。この色はツユクサと同じ色素なのだろう、見ていて飽きない色である。そういえば「青いバラ」もこんな色合いを出してくれるといいのになあ。


*夜と朝の間

2010-09-22 | 感じるままの回り道

     群青の真上ひがしは茜差す

     薄明のグラデーションにひとつ星

     目覚むれば虫の声満つ淡き明け

     熱帯夜弥生懐かし長夜かな


リスアカネ

2010-09-22 | 小父のお隣さん

Photo_8  Photo_9

 アキアカネかと思ったら、羽の先端に縁紋があるから調べたらリスアカネに該当した。群れてはおらず、個々に飛翔している様子だった。飛び立ったかと思うとまた止まりに来る。特に空中の虫を捕らえていた様子でも無い。

 残暑が一段落して、稲田にはウスバキトンボが群れている。小生の子どもの頃の様な密度はないが「秋の風情」として何時見ても懐かしい心が癒される原点の風景だ。

 竹の枝にオオシオカラトンボとリスアカネが止まったのを一枚撮影できた。異種にせよ同種にせよツーショットを捉えるのは楽しい。永田はツーショットでいけるのだろうか…。わが棚田は猪奮迅の活躍で収穫は皆無だ。


危機一髪

2010-09-21 | 感じるままの回り道

Photo_3 北の尾根筋の南斜面へ侵入している孟宗竹の除伐を、九月の定例会に引き続いて行おうと斜面に入ったのは良かったのだが、オオスズメバチの巣に遭遇して、あえなく撤退してしまった。写真の左下、枯木の根元付近に巣穴がある。

 何かくぐもった飛行機の音らしいのが頭上でするから、空を見上げても機影はない。「おかしいな」と思って後を振り向いたらオオスズメバチが5~6匹ホバリングしているではないか。「巣が近い!」と直感して、巣の場所は確認できずに反対方向へゆっくりと逃げた。

 「カチカチ」という大顎を鳴らす威嚇音はなかったから、ただちに攻撃はないと理解していても冷や汗ものだった。スズメバチ撃退スプレーとアナフェラキシーショック用の緊急キットは腰に携えているが、恐ろしいことには変わりが無い。

 下の平坦地から場所を確認したら、竹を集積してある上部に十数匹が舞っていた。巣穴は集積した縁の地表に開いている。斜面に入って、この古竹を踏んだから、それが刺激になったようだ。一匹だけなら、視野に捕らえなくても羽音で判るが、複数匹の至近距離の羽音は初体験だから識別が出来なかった。

 しばらくは付近の林内には立ち入れないが、悔しいから巣は標本に採集する。と勇んでも、11月頃に巣が空になってからの話しだけど・・・。


*身中の氾濫

2010-09-21 | 遊び子は

Photo_5一瞬の点頭をみてドクターはこの子の動き癲癇なりと

四肢震う発作の中の遊び子は静か静かに眠りに入る

遊び子の動き止りて目は揺らぐ遊び続くも発作と知りぬ

ヒクヒクと交互に波が襲いたる半身動かすこの子答えず

いつ来るや知る由もなき大発作走るに興ず遊び子を追う


彼岸花咲く

2010-09-20 | 感じるままの回り道

Photo_4  彼岸花が咲いた。名前の通り時期を過たずに咲いてきた。

 今年は残暑が厳しいから開花は遅れるかもしれないと思っていたのだが律儀な花である。温度よりも日照時間で制御されているのだろうか。

 曼珠紗花なんて言っても通用しなくなったのがさびしいが、この花に思いを重ねる感覚も少数派になっているのだろう。そして唱歌の「曼珠紗花」を記憶に止めている人は周辺にはいない。

 どうと言うこともない野辺の花、そんな花の仲間入りをしたのかもしれない。


多難田ァ!

2010-09-20 | 水辺環境の保全

A831 AA

猪が侵入して一週間で水田が水泥と化した。棚田でなく「多難田ァ!」、もう作付けは致しません。

B831B_2B

     


*棚田で過ぎる時

2010-09-20 | 小父のお隣さん

 時告げてサンコウチョウも右回り

 空仰ぎ谷渡り聞く猛暑かな

 産卵を警護のトンボ健気なり

 セミの声少なになりて雲は行く

 食み盗られ泥漬けとなり稲田かな


*息を継ぐ

2010-09-19 | 感じるままの回り道

     この夏は猛暑三昧したるなり

     涼しさも顔を見せたる残暑かな

     涼し朝夏との別れ寂しけり

     雲見れば残暑の中に秋の色


9月定例会

2010-09-19 | 月例会

2010/09/18(土) 9:30~14:00

会員 10名

活動 午前 北の尾根遊歩道整備

    午後 チェーンソー整備

 作業を開始する前に、猪による棚田の惨状をみる。壊滅状態だった。遊歩道整備はコースの半分を終了。コース南側斜面の侵入竹除伐が必要だ。

 昼食は「芋煮鍋」と「冬瓜のあんかけ」が出た。家の食卓より豪華だった。栗がそろそろ落ち始めた。

Photo  Photo_2


コフキトンボ

2010-09-18 | 小父のお隣さん

Photo_3  「んっ!」と思って姿を追った。羽の帯と縁紋が目立ったからだ。くくりで言えば「アカトンボ」に入るのだろうが、群れて飛び始めたアキアカネやウスバキトンボとは全く異なった。

 撮影だけして図鑑と照合したら「コフキトンボ♀」のようだ。トンボも多種類がいる秋津島だから、知らない名前や個体があって当然だけれど、全く記憶に無い姿ではない。ただ、名前には記憶がなかった。


活用は涵養

2010-09-18 | 今日は真面目に

Photo_3 Photo 

 36℃台の最高気温が出た日は熱風に包まれた感じの一日だった。帰宅して窓を開け涼もうと思っても、入ってくるのは熱風だけだった。

 それから数日、今朝は涼しかったから、予定通り「水溜り掘り」に出かけた。昨日より気温は低くなったとは言え、鍬をふるっての土堀りはきつい作業だ。予定の大きさに掘り上げる前に、根株が残っていて、抜き取る元気も出ないからENDとしてしまった。そして続きの二日目、ようやく完成した。

 でも、暑さで労力骨惜しみしたため土手から水が滲み出る。土手を盛る時に表土を削って密着性を良くしなかったためなのだが、懸念どおりになってしまった。

 ここも昔は水田だったようなのだが、水路が埋まって出水時は氾濫して水浸しになっていた。そのため年中グズグズの状態で乾く暇がない。少ない水資源だから、流れるままでは「もったいない」。

 たとえ水溜りでも「水資源の活用は、生物資源の涵養」になるのだからと思いつつ掘った。作業前の湿った泥の中にはヤゴを確認できたから生息環境は少々改善だ。水溜りの大きさは1間×3間、水深は20cmほどだから2?程度の容積だ。これでも「無いよりはまし」。


*晩夏静寂

2010-09-17 | 小父のお隣さん

     白ムクゲさえざえ一花里の昼 Photo

     空蝉は固く離れぬ草葉なり

     空を抱きセミ落ち果てぬ森の道

     春に花栄し原の尾花かな


溜池の補修

2010-09-17 | 水辺環境の保全

Photo  僅かだが漏水の止まらぬ溜池1の補修を試みた。数年前に、土嚢を30俵ほど積み上げて堤を厚くしてみたのだが、減少したとは言え底部からと推測される漏水は続いていた。

 この夏の猛暑と少雨で干からびたのを幸いに、堤に添って溝を掘り下げ、踏み固めて再度、底を仕上げる心算だった。

 漏水防止には「粉粘土」とかいう物を投入攪拌して防止する手立てがあるようなのだが、そこまで支出が出来る会の財政ではない。そんなことで「労力」で補おうとしたのだった・・・。

 承知していた事とは言え、粘土の底はスコップを通さない。粘着力があるからスコップと離れない。靴を取られて動けない、と思っていたより抵抗勢力だった。結局、トレンチは撤回して、池に進出してきた「ガマ」や「カンガレイ」の株を掘り取って堤から池の底に至る傾斜を厚くした。

 これで来シーズンの根張りと泥の堆積に「漏水防止効果」を期待するのだが・・・・・・・。


*厳しき残暑

2010-09-16 | 感じるままの回り道

 日照りゆえ干上がり割れた溜池の来夏のトンボ果てて失う

 切り捨てて切り捨てしても果てぬ竹毎期数度も生じる性よ

 秋の雲眺めて拭う汗水の噴出す腕に沢水優し

 田の泥の染めし汚れも煩悩の頑固に比せば笑みたる事か