10月10日は「双十節」。中華民国(台湾)の建国記念日だ。
中国といえば、大陸の中華人民共和国を指すのが当たり前になった現在、中華民国は何だか遠い存在になってしまった。
だが、1911年、孫文が指導する辛亥革命によって樹立された、アジア最初の共和制国家が、この中華民国なのだ。しかし、中国大陸の現実は、三民主義の理想とはほど遠く、内乱(国共内戦)や戦争(日中戦争)に明け暮れた。1945年、日本が無条件降伏すると、権力の空白に乗じた毛沢東は、蒋介石の国民党政権を大陸から駆逐し、中国共産党政権が誕生した。
(蒋介石と毛沢東)
日本では、毛沢東の中国を高く評価する時期が続いた。蒋介石の中華民国は「反動政府」である、正統性を有するのは中国共産党政権であるという主張だ。
実は、このふたつの政権の間で、悲運を味わったのが台湾人(内省人)だ。1947年2月28日、蒋介石・国民党政権は、何の法的根拠もなく、2万人以上もの台湾人を虐殺した。これが「二二八事件」である。
(李登輝・中華民国元総統)
李登輝氏が民主選挙で中華民国総統に再選された時、「中華民国」は大きく変容した。「中華民国」が全中国を代表するというフィクションを脱ぎ捨て、等身大の台湾を見つめ始めたのだ。
「文化大革命」という内乱で2000万人が虐殺された歴史を、中国共産党政権は直視していない。大躍進から文化大革命へと続く、毛沢東の「狂気の歴史」を暴くことは、中共政権の自滅を意味する。
一方、台湾では、「二二八事件」という歴史のタブーを再調査し、再評価を定めた。
皮肉にも、歴史は「転回」し、今や中国政治の正統性は台湾にあると言ってよい。
今日が97回目の「国慶節」(双十節)だ。
中国といえば、大陸の中華人民共和国を指すのが当たり前になった現在、中華民国は何だか遠い存在になってしまった。
だが、1911年、孫文が指導する辛亥革命によって樹立された、アジア最初の共和制国家が、この中華民国なのだ。しかし、中国大陸の現実は、三民主義の理想とはほど遠く、内乱(国共内戦)や戦争(日中戦争)に明け暮れた。1945年、日本が無条件降伏すると、権力の空白に乗じた毛沢東は、蒋介石の国民党政権を大陸から駆逐し、中国共産党政権が誕生した。
(蒋介石と毛沢東)
日本では、毛沢東の中国を高く評価する時期が続いた。蒋介石の中華民国は「反動政府」である、正統性を有するのは中国共産党政権であるという主張だ。
実は、このふたつの政権の間で、悲運を味わったのが台湾人(内省人)だ。1947年2月28日、蒋介石・国民党政権は、何の法的根拠もなく、2万人以上もの台湾人を虐殺した。これが「二二八事件」である。
(李登輝・中華民国元総統)
李登輝氏が民主選挙で中華民国総統に再選された時、「中華民国」は大きく変容した。「中華民国」が全中国を代表するというフィクションを脱ぎ捨て、等身大の台湾を見つめ始めたのだ。
「文化大革命」という内乱で2000万人が虐殺された歴史を、中国共産党政権は直視していない。大躍進から文化大革命へと続く、毛沢東の「狂気の歴史」を暴くことは、中共政権の自滅を意味する。
一方、台湾では、「二二八事件」という歴史のタブーを再調査し、再評価を定めた。
皮肉にも、歴史は「転回」し、今や中国政治の正統性は台湾にあると言ってよい。
今日が97回目の「国慶節」(双十節)だ。