澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

「世界ふれあい街歩き」で明らかになったNHKの情報操作

2010年05月21日 23時33分21秒 | マスメディア

 NHK総合TVで放送されている「世界ふれあい街歩き」は、独特のカメラワークと語りで外国の都市を紹介する優れた番組だと思って、すっと見ていた。最近では、視聴者のリクエストを取り入れるなどして、NHKもかなり力を入れているようだ。

http://<WBR>www.nhk<WBR>.or.jp/<WBR>sekaima<WBR>chi/

 ところが、今日放送された「ハルビン」と先日の「台南」を比較してみると、NHKの思惑がはっきりと浮かび上がってくる。それは、NHKが中国と台湾を採り上げるときの常套手段だ。

 中国の「ハルビン」では、公園で路上に習字を書く老人に「毛沢東の詞を書いているんだ」と語らせ、続けて「中日友好」と書かせた。老街では、105年前に日本人が造ったというデパートの執務室にカメラを通させ、ずいぶんと長いカットで映像を流した。


(ハルビンの公園で老人が毛沢東の詞を書いていた…)

 
(ハルビンの公園で次に老人が書いたのは「中日友好」の文字)



(満州=日本時代の建物だと強調する責任者)

 これに対し、台湾の「台南」では日本統治時代に建てられた台南駅からカメラをスタートさせたのに、この歴史的建造物に対する説明は一切なし。ただ、改札口の画面で「懐かしい感じがする」というコメントが入った。それはそうだろう、駅舎も改札口もプラットホームも駅員の仕事も、すべて日本統治時代の鉄道システムを継承しているのだから…。ちなみに、私が実際に見たところでは、台南駅の構内には、日本統治時代の記念写真が飾られていて、鉄道開通に伴う社会開発(近代化)の模様がきちんと説明されている。そこには、日本に対する批判などは一切書かれていない。
 次に、インタビューで街角で弁当を売る老人が日本語をしゃべったのに、これも一切無視。どうして老人が親しげに日本語をしゃべるのかを一言説明すべきだろう。台南市内の旧跡を紹介したときにも、日本との関わりには一切触れなかった。これでは、日本の若者達が見たら、台湾は中国の一部なのだという印象を植え付けられてしまう。NHKは、日本と台湾との歴史的絆については、一切触れようとしないのだ。
 巷間伝えられるところでは、NHKは「アジアの”一等国”」に対する批判をかわすために、いやいやながら「台南」を採り上げたのだという。そういう批判が真実味を帯びてくる放送内容であった。

 台南では全く日本との関わりを採り上げなかったのに何故ハルビンを歩くと、「毛沢東」と「日本時代の建物」にふれあってしまうのか。おかしいではないか?これは、日本が満州を侵略したのだけれども、毛沢東の共産党が解放したのだという「刷り込み」操作ではないのか? 「中日友好」という文字に薄ら寒い思いがしたのは私だけなのか?

 「JAPANデビュー アジアの”一等国”」(2009.4.5放送)を見るまでは、「まさかNHKが…」と思っていた。しかし、その「まさか」をNHKはあらゆる番組で行っているのだ。民放局ならいざ知らず、公共放送たるNHKがこんなに露骨な情報操作をしてもいいのだろうか。ますます、受信料など払う気がしなくなった。


代理ミュンヒハウゼン症候群

2010年05月21日 10時47分02秒 | 社会

 点滴に水を入れ、自分の子供を死傷させた事件に判決が下った。
 この事件で「代理ミュンヒハウゼン症候群」という耳慣れない病名を聞いた。自分がどれだけ子供に尽くしているかを周囲にアピールするため、逆に子供を傷つけてしまうという精神病だそうだ。

 これを聞いて、私はある事件を思い出した。6年ほど前、ある職場に起こった事件だ。
 その職場に、脳性麻痺(障害者1級)の職員が異動してきたことから、事件は起こった。その職員は、自分の担当の仕事を決して人に見せない。仕事の進み具合の報告もほとんどしないのだ。それは、この職員が障害者でありながら、大学院修士課程を卒業しているという、奇妙なプライドだからかも知れなかった。
 ところが、1年経ち、新たな女性職員が異動してきた。この職員は障害者職員が担当する仕事に口を挟みだし、次第にそれはエスカレート。自分の仕事を放り出して、過年度の資料まで”点検”し始めた。夜は深夜まで残業、それがやがて車椅子に乗ってまで出勤する有様となった。
 
 後になって分かったのは、この女性職員は、以前の職場でもトラブルを繰り返し、病気休暇を取っていたこと、私生活では夫と離婚し、病気の実母を抱えていた。
 自分よりさらに弱い者(障害者)を見つけて、ミスをほじくり出し、本部の監査機関に報告していたことが判明したのだ。
 この女の場合、もちろん代理ミュンヒハウゼン症候群ではないが、①狙いを定めた他者(弱者)を執拗に攻撃し、②それを自らの業績として過剰にアピール・演出する点では、非常に酷似していた。
 
 この病名を何というかは知らないが、その職員は今もまたどこかで同じようなことを繰り返しているはずだ。
 皆が扱いに苦慮し及び腰になる「障害者」を巡って起こった事件。それは「精神病者」が「身体障害者」を攻撃するという最悪の構図だった。このふたりの職員の個人情報を把握しながら、こんな人事を行った本部の責任は問われず、結局、すべてが現場の責任とされたのだ。

 こんな連中に遭遇した上司にとっては、一生忘れられない悪夢だったことだろう。

 

<裁判員裁判>点滴に水入れた母に懲役10年 京都地裁判決

5月20日14時30分配信 毎日新聞

 入院中の幼い娘3人の点滴に水を入れ死傷させたとして、傷害致死と傷害の罪に問われた高木香織被告(37)=岐阜県関市=の裁判員裁判で、京都地裁(増田耕児裁判長)は20日、懲役10年(求刑・懲役15年)の判決を言い渡した。

 起訴状によると、高木被告は06年3~5月、岐阜市内の病院に入院中の四女(死亡時8カ月)の点滴に水道水を何度も混ぜて呼吸・循環障害で死亡させ、同様に三女と五女を重篤な状態に陥らせたとされる。初公判で起訴内容をほぼ認め、量刑が争点になっていた。

 高木被告が精神鑑定で受けた、周囲の気を引くため子供を傷付ける代理ミュンヒハウゼン症候群との診断の評価について、検察は「同種の動機で病人を仕立て上げる人たちをまとめてそう呼ぶだけ。刑を軽くする理由にならない」と主張。一方の弁護側は「原因は同症候群にあり、児童虐待とは異なる」と執行猶予付き判決を求めていた。【古屋敷尚子】