GITANES色のセーターは寒々しい。
それとは無関係に・・・。
その本の存在は知っていたが、手にとって表紙を
眺めてみたのは昨日が初めてだった。
著者は堀内光雄さんという議員、自民党の元派閥領袖
である。
郵政民営化法案の採決時に派閥会長を辞任して
反対票を投じた人物であり、先日復党した人でもある。
著作の表紙や、ネットでのコピー、目次には
「政界に激震!極秘議事録によって狂気の宰相・小泉を
告発する!」
「小泉の政治運営の問題点と大義のない郵政選挙に・・・」
「第1章 変人宰相が手に入れた権力
第2章 独裁者に振り回された総務会
第3章 なぜ郵政民営化を急いだのか
第4章 小泉執行部を告発する
第5章 国民政党が守ってきたもの、消えたもの
第6章 保守政治の真髄を求めて 」
というような内容になっている。
本のタイトルが「自民党は殺された!」である。
その堀内さんは復党して、現在自民党の国会議員だ。
記者会見では他の復党議員達と同じように
「法案には反対したが、元々郵政民営化には賛成だった」
と言わされ、復帰を許された。
「迎えてくれるのならありがたい」
というのは、偽らざる心境だったのだろう。
すっごく帰りたかったんだろうなあ、
ただそれだけだたんだろうなあ ということだけは
よく分かった。
「過去は過去として、いろいろ禊を済ませれば
許してやるよ」と言われ、屈辱的な記者会見なども
こなして、やっと許してもらえた人物。
でも
「自民党は殺された!」というタイトルの著作は
しっかり永遠に存在し続ける。
「言ってないよ。」なんて言っても、
その本は残るのだ。
潔さも羞恥心も
すべて投げ捨ててそれでもなお自民党で
実現したい仕事があったんだろうなあ。
それとも
潔さも羞恥心も
持ち合せていないだけ かも知れないが。
どちらにしても、
「政界に激震!」というコピーの割には
「微震」もなかったというのは
なんだか薄ら悲しい。
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