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「大盤振舞はお正月行事だった?」について考える

2021-01-03 06:41:25 | 記念日・祝日・行事・習慣

 

おおばん-ぶるまい【大盤振舞】

盛大にごちそうしたり、気前よく物を与えたりすること。▽「大盤」は、高貴の人の家などで食べ物を入れた器を載せる台の意。もとは「椀飯振舞おうばんぶるまい」と書き、「椀飯」は椀わんに盛った飯をすすめる意。また、王朝時代には宮中で供せられる膳ぜん、江戸時代ごろには民家で正月に親戚しんせきなどを招いて、宴会を催すことをいった。「大盤」はこの「椀飯」の字から転じて、慣用化したものとされる。

三省堂 新明解四字熟語辞典

 

人に金品や食事などを気前よく振る舞う際に用いられる表現です。

「今日は給料日だったので、家族をレストランへ連れて行き大盤振る舞いをした」のように、盛大にもてなすという意味も含んでいます。

とは言っても、今年はこんなこともできませんでした。

この表現の語源をたどると、平安時代までさかのぼります。

当時「大盤振る舞い」は「椀飯振舞(おうばんぶるまい)」と表記されていました。

「椀飯」とは、平安時代の宮中行事の際に振る舞われていたとされる、「わんばん」と呼ばれるお椀に高く盛り付けられたご飯のこと。「わんばん」がやがて「わうばん」と変化し、さらに後に「おうばん」と呼ばれるようになったそうです。

 

椀飯(読み)おうばん

もとは食器に盛った飯の意。供応のため設けた食膳,さらに供応それ自体をもさす。公家では年始,吉事などの際,朝臣に供応を命じた。鎌倉,室町幕府も,正月恒例の行事として有力な幕臣に供応の役を課した。江戸時代には,民間でも正月の祝いに一家親族を供応することを椀飯といった。

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

 

平安時代当時の宮中では、山盛りの飯・椀飯だけではなく肴やお菓子、お酒なども盛大に振る舞われていたそう。

鎌倉時代以後、武士社会では饗応の宴を椀飯(おうばん)と呼んだ。

そして、年頭に主君など目上の人物を招いて行った節振舞を「椀飯振舞(おうばんぶるまい)」と呼んだそうだ。

 

そしてこの風習は、江戸時代になると庶民にまで広まります。

江戸時代の「椀飯振舞」は平安時代とは異なり、庶民が正月に親戚縁者を集めてごちそうを振る舞う、豪勢な酒盛りを意味するようになりました。

この時のごちそうが大皿に盛られていたこと、または「椀飯」と「大盤」が混同されたという理由から「大盤」の字が当てられ、「大盤振る舞い」の表記が一般的になったそうです。

 

今年のお正月は、親戚が一堂に会しての大盤振る舞いができません。

来年は、実現したいものです。

今年始まったばかりなのに、もう来年の話です。コロナ憎しです。

 

したっけ。

コメント (4)
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