「学ラン」の由来は、前に書きました。
「学ラン」といえば「金ボタン」ですが、裏に穴が二つ(四つ)開いているのをご存知ですか。
「卒業のときに彼から第二ボタンを貰ったけどよく見なかったわ・・・」、という方は探して見てください。
ちなみに、第二ボタンは心臓に一番近いからとか、一番目をはずすと襟元がだらしなるからという乙女心などの理由だそうです。
学ランに使用される金ボタンは、「カブセボタン」と呼ばれる中空のボタンです。これはウラに足の付いたパーツに刻印の入った表をかぶせ、カシメ(ウラと表を合わせる)てつくります。
かし・める
[動マ下一]器具などの継ぎ目を工具で固く密着させる。「ボイラーの継ぎ目を―・める」
大辞泉
立体的なため、留め外しがしやすいという機能性に加えて、なによりもボタンとしての存在感があります。
そもそも学ランは軍服をベースにつくられたものです。制服による連帯感やエリート意識をつくるために明治時代に導入された。立体的な「カブセボタン」は、黒色の布地に浮き立ち、格調高い風格をつくるのです。
金ボタンの多くは真鍮を用いています。
この小さな穴は、金ボタンを「鍍金(めっき)」するために開いているのだそうです。ボタンをそのまま鍍金液につけると、中空のため浮き上がってしまいます。穴が開いていれば、ボタンは液の中に沈み、スムースに鍍金されるというわけです。
二つ(四つ)開いているのは、中に入った鍍金液が流れ出やすくするためなのです。
したっけ。
そういうことになりますね。
したっけ。