日本橋の魚河岸の名残が今の築地にも残っている。今でも有名なのは潮待茶屋でそのほかの基本制度も江戸時代から続く取引制度を時代の変化に合わせ変えているものもある。仲卸組合等の連帯保証などは江戸の名残かもしれない。組合員資格を制限し、担保価値をつける。組合員に不祥事が起きれば、新入り組合員に組合資格を売り、債務を処理する。しかし業績不調の市場の組合員資格は買い手(新規参入人)が不在でこの制度も揺らいでいる。
行政は市場の魅力を上げようとしているがネット販売など外部の流通環境が変わって市場価値は上がらない。いまだに市場経由率にこだわっているが宅配の発達を見ると効率的な物流センタ-化しなければいずれ負の施設となるかもしれない。市場関係者が豊洲市場に自信をもって移転できない理由である。電子取引の時代に現物を見る豊洲市場の魅力はあるが何処まで時代に合わせるかは行政と取引参加者の知恵比べかもしれない。ただスピードはかなり遅い。