幕末史でかなり重要な老人の研究がなされていない。その人物は筒井政憲。単独の研究書はまだ見つからない。福神漬の調べ事では中心となる人物である。ある時講談二代目松林伯円と筒井政憲の関係を書いている本に検索で当たった。間違えて二冊購入。(明治文芸と薔薇 中込重明著)この本が無ければ明治16年秋東京の繁華街であった神田須田町で天福六歌仙として、絵草子屋の原胤昭が文を書き、絵は小林清親の浮世絵を無料配布したことの背景が解明できないだろう。
天福六歌仙は歌舞伎(天衣紛上野初花)講談天保六歌撰から来ている。天福は転覆を比喩していた。原胤昭は何処から浮世絵発行計画をしたのだろうか。
中込重明著の本でようやく解明できたが同じ二番町にほぼ同時期に住んでいた旗本御先手弓組長井家に松林伯円が出入りしていたのだろうか。