以前は贈答用のなら漬メーカ-だった神戸の漬物業者が倒産した。福神漬の缶詰を意識したのはこの業者の福神漬だった。カレ-屋さんの食卓に缶の蓋をあけスプーンを入れれば良いと簡便性があった。
関西ではテレビ・ラジオ宣伝をしていて有名だった。衰退の目立つ漬物業もまた問い合わせに答える業者が減った。縮小の仕事は残る業者の負担となる。数字以上の有名さは先行きの不安から簡単な廃業を選択する。
十一の奈良漬で有名だった。ある時期は全国漬物連合会の会長だったこともあったがダイエ―の納品で急拡大したが付いてゆけず倒産となった。ダイエ―絡みの漬物業界の倒産・事業縮小の波は今でも続いている。
その主な原因は特売だった。ダイエ―の創業祭等の全国特売は販売力が巨大で、漬物業者の他者への納品を抑えダイエ―用の製造に集中した。そして特売が終わると注文が途絶し、他の得意先に納品が再開するのだが他の納品先はこの間に他の漬物を売り場に占拠され、それが売り切れるまで納品が止まるという悪循環となっていた。売り上げがダイエ―に集中し、利益が減る。多くの漬物業者が消えた。