年寄りの漬物歴史散歩

 東京つけもの史 政治経済に翻弄される
漬物という食品につながるエピソ-ド

神戸の老舗奈良漬メーカ-の倒産2

2019年04月09日 | 宅老のグチ

一晩中倒産した奈良漬メーカ-の記憶を取り戻す。1970年頃関西にいたのでTVやラジオでかなり頻繁に宣伝していた。十一の奈良漬と言うのだがトイチの奈良漬といっていた。東京ではジュウイチと言われていたのでトイチを強調したのだろうか。

 関西を襲った大地震まで神戸の漬物業者3社は意外と知られていないが海外に移住もしくは転勤した日本人にための日本食品輸出を日本食貿易会社から依頼されていた。神戸は横浜東京と違って戦前からの小口貨物の主要な輸出港だった。震災によって業務が滞り、さらに基盤となっていた神戸の漬物需要が衰退し,比較的震災被害の少なかった大阪の業者に神戸の得意先を奪われた。これも震災の後遺症と言えるかもしれない。100年の歴史を持っていた漬物業者がまた一つ消えた。いきなり倒産と言うのは今の景気状況を表していて従業員の再就職が簡単だからともいえる。いつかは縮小再出発すると思うが時代がそこまで待っているとは思えない。・

コメント
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