お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

ボンボリカエルアンコウ?

2019年03月09日 | 採集
 今日は市場でオオクチイケカツオを確保し、昼間は鹿大まで走った。それだけで今日は満足であるが、それでも土曜日という事で夜間採集に行く。雨が降り、諦めようかとも思うが、小雨のようなので決行。小雨が降るものの、海面には影響がなく、海中を見渡すことが出来る。プランクトンが非常に多く、期待が高まる。水面を探すとゴミのような小さな塊があり掬ってみる。するとカエルアンコウの幼魚のようである。更にその後もちょろちょろしている稚魚を見つけ採集。今夜は期待できそうな感じなのでまだまだ粘るものの、その後は何も出ず終了。家に帰り水槽に入れて撮影。その撮った写真を拡大してみると、カエルアンコウはエスカが羽毛状に見え、ボンボリカエルアンコウのように見える。だが、まだ稚魚と言ってもいいくらいの小さなサイズなので、エスカ自体がまだ形成途中の可能性もある。このまま水槽で飼育し、もう少し大きくなるまで待つことにする。もう1個体は見た感じこの辺に沢山いるイソギンポの稚魚のように見える。だが、よく見ると眼の上に棘が確認できる。となるとイソギンポではないのだろうか。迷宮入りとなる。







後日、FBでイソギンポの稚魚であるとご教授頂きました。ありがとうございました。

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遂に オオクチイケカツオ確保

2019年03月09日 | 市場
 今日は定置網漁を終え、市場で水揚げ作業をしていると、お隣の定置網が選別作業をしているその直ぐ横に、ポツンと大きめな魚が1尾入ったカゴに目が行く。ひと目でオオクチイケカツオとわかる。オオクチイケカツオは日本では非常に珍しく、まだ標本に基づく記録は宮崎と富山の2個体のみであり、この個体は国内3個体目のものと思われる。だが、この魚は台湾以南では普通種であり、近いうちに見つけることが出来るのではと思い探していた。そうは思っていたものの、実際目の前にして非常に驚き、更に興奮してしまう。もちろん魚ボラの標本用に確保し、漁協の冷蔵庫に保管する。それから水揚げ作業を終え陸で網の修理をしていても、確保したオオクチイケカツオが気になって仕方ない。今日は土曜日であり、魚ボラの先生、学生と連絡が取れるだろうか。また、誰かが対応してくれたとしても、今日は所用があり、夕方までには戻らなければならず、それまでに標本を渡すことが出来るだろうか。更に魚のサイズが大きいので蓋のある容器がなく、大学へどのように運ぶか。など、色々と不安要素満載である。仕事も終わり直ぐに魚ボラの先生に電話するが、やはり応答はない。だが、何とか一人の学生と連絡が付き、標本の受け入れをしてくれることになる。容器は漁協に魚が入るサイズの桶を借り、魚の上に氷を掛けて、氷が溶けてしまう前までに少しでも早く大学へと急ぐ。大学へは車で1時間掛かるが、途中で氷が解けだしピチャピチャと音がする。借りた桶が浅かったので溶けた水がこぼれそうになり、それからはゆっくりと走らざるを得なくなる。大学に到着すると車の中には少しだけ水がこぼれただけで済む。学生に標本を渡すと直ぐに帰らなければならない時間である。学生は一人しかおらず、標本のサイズも大きく一人では処理が大変そうではあるが、頼れる学生なので後は任せて帰路につく。そして夜にはその学生からメールで標本写真が送られてくる。今日は本当に標本を確保したことよりも一人の学生に助けられ、とても嬉しく感謝で一杯である。







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