お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

ちょっと興奮したニセフウライチョウチョウウオ

2024年11月30日 | 市場
 27日から海上は時化続きで今日も時化で定置網漁に出漁出来ず。今日で4日間定置網の本船を動かしていない。冬の寒い時期に長い間本船を動かさないとエンジンが掛からなくなる事があるので本船のエンジンを掛けに港へと行く。その帰りに市場へ行くと時化の中、小型定置網が出漁して水揚げに来たそうで少し魚が並んでいた。すると活魚水槽には大きなチョウチョウウオの仲間が泳いでいた。パッと見た感じニセフウライチョウチョウウオかなと思うがよく見ると何だか違う感じに思える。水族館用に活かしているのかと聞くとただ活かしてきただけで欲しければ持って行っていいとの事である。それならばと遠慮なく魚ボラの標本用に頂く。この個体を手に取りよく見るが体側に多数ある暗色横線が途中で交差しておりニセフウライチョウチョウウオとは違う感じに思う。別種を疑い自分がチョウチョウウオ科の魚をよく知らないのでまだ見ぬ近似種を期待する。家に帰りながら別種であればここでの初記録種となるので大学へ走ろうかと思うが、今日は土曜日であり魚ボラの先生に連絡してからでないと大学内に入れないかもしれないので連絡取れるかが心配となる。家に帰り早速調べる。近似種にヒメフウライチョウチョウウオがいるがこれは違う。色々と調べるが体側の暗色横線以外は全てニセフウライチョウチョウウオと一致してしまう。暗色横線が数か所交差しているだけでこれほど見た目が違うものかと驚く。これで大学へ直ぐに走る事もなくなり連絡が取れるかという心配もなくなりこの個体は普通に冷凍保存となる。
ニセフウライチョウチョウウオ


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イトヒキヒイラギ属の魚を標本登録

2024年11月21日 | 定置網
 今日は定置網漁操業後、市場で水揚げを終えるとお隣の定置網の人からまた大きめのヒイラギが獲れて冷蔵庫に入れてあると言われる。冷蔵庫に取りに行くと何とイトヒキヒイラギ属の魚である。イトヒキヒイラギ属の魚はここでは2年前に初めて同じ定置網の方から頂き標本登録した魚である(ブログ2022 11.24)(ブログ2022 11.25)。当時は普通にイトヒキヒイラギであったが、昨年の11月に国内で確認されていたイトヒキヒイラギが4種に分かれたのである。2年前の個体もまだどの種に当てはまるのか確認されていないみたいでもあるし、今回の個体も前回の個体と同種かわからないし、どの種になるのかもわからない。という事で一応綺麗な状態の標本写真も撮っておきたいし、この前のテングハコフグ(ブログ2024 11.11)もまだ活かして置いているので大学へ持ち込むことにする。大学へ行くといつもの研究室はまだ工事中。今回も学生を乗せてお隣教育学部の仮の研究室まで行き、標本登録してもらう。展鰭する前にどの種になるのか同定してもらうが、数人の学生が標本を手に取り細かい所を文献見ながら調べている。箇所によっては固定しないと正確に調べられないみたいでもある。自分では今後も同定する事は出来ないだろうと思うレベルである。最後まで見届けたかったがこちらの教育学部は門が閉まる時間が早く、車が出られなくなってしまうので後は学生に任せて帰宅となる。
イトヒキヒイラギ属


工事もあと少しかな

仮の研究室

イトヒキヒイラギ属

この前のテングハコフグ
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続くテングハコフグ

2024年11月11日 | 定置網
 今日は定置網漁を終え市場での水揚げが終わるとお隣の定置網の人が来て、標本用にくれる魚を船に活かしているとの事。船に見に行くと大きめのテングハコフグが泳いでいる。実はテングハコフグはこの個体で3個体目。先月の終わりと今月の初めに別の定置網で得られたテングハコフグを既に頂いており3週連続となる。テングハコフグはここでは珍しいフグではあるが今までに何度か獲れており、水族館に搬出したこともある(ブログ2013 10.28)。だが、それ以来は見なくなり今回は11年振りのご対面であった。それが3週連続となるとは驚きである。3週連続ではあるが各個体はサイズがそれぞれ違い、テングハコフグの特徴でもある前方に突出する吻部が徐々に大きくなっており、成長過程がわかる感じとなっている。今回頂いた個体は生きているので魚ボラに持ち込むまで生きた状態で置いておくことにする。
テングハコフグ

10月終りに頂いた個体

10月終りに頂いた個体

11月初めに頂いた個体

11月初めに頂いた個体

今回の個体

今回の個体
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大きめのヨロイアジ

2024年11月08日 | 定置網
 今日は定置網漁で魚を掬っていると大きめのヒラアジ類を発見。一瞬見た事のない種と思いワクワクしながら手に取る。だが、よく見れば大きなヨロイアジである。ヨロイアジはここ最近よく見るようになり、年々個体数も増えて来ている。今回の個体は今まで獲れた中でも最大級である。帰港し測ると1キロを超えていた。このサイズは初めてなので魚ボラの標本用に確保したいところではあったが値段も高そうだしうちの会社でも欲しそうだったので標本確保はあっさりと諦める。今後もこのサイズの個体が増えて来そうな感じがするので今後に期待したい。
ヨロイアジ


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