もう少し吹屋の美しい街並を・・・。
プール越しの吹屋小学校。
ベンガラ壁にベンガラ染めの暖簾。
今は郷土館になっている、明治12年に完成した「角片山家」の石州瓦の屋根と家紋入りの鬼瓦。
雪が残っています。
ベンガラの製造の工程が分かる「ベンガラ館」にやってきました。
街並からは少し離れています。
車でしたが、歩けばどれぐらいかかるだろうか?
吹屋のベンガラ製造は、昭和49年に終わりを迎えます。
工業製品が量産されるようになり、200年余り続いた伝統手法では太刀打ちできなかったようです。
その最後まで稼動していた「田村工場」跡に、工程を紹介する施設が作られています。
ベンガラは、磁硫鉄鉱石を30日かけて焼いて作る緑礬(ローハ)に水を加え、
10時間程焼く。
ローハを作るのに30日間焼き続けるとは・・・。
↑の写真は、その焼き窯。
焼き窯で「ほうろく」に敷いたローハを焼いている様子。
700度で10時間焼くと、ローハは赤くなりベンガラが出来る。
焼きあがったベンガラを、水槽に入れ攪拌するアク抜きを50~60回する。
アクの抜けたベンガラを天日干しして製品となる。
ローハの原料となる磁硫鉄鉱が、近くの銅山でとれた事から始まった吹屋のベンガラ製造は、気の遠くなるような時間と労力がかかるんですねぇ。
そうして出来上がったベンガラの上等品は、有田・伊万里焼きの赤絵用に、
輪島の漆器などに使われたようです。
かつての名品の製造工程を興味深く見学出来るこの施設、良かったですよ。
この後、公開されている銅山「笹畝鉱山」へ向かいます。