強いなあ、白鵬。
先場所唯一負けた相手の大栄翔に連敗はしないものなあ…。
今場所も、白鵬の優勝になってしまうのかなあ。
…そんなことを思っていた2週間前。
信じられないことに、その2週間後は平幕同士の優勝争いになるという状態で迎えた千秋楽。
1敗の德勝龍か2敗の正代か、興味を持ってテレビで取組が進むのを見た。
正代も勝ったが、結局、今場所幕内へ再入幕を果たしたばかりの德勝龍が、結びの一番で大関貴景勝を破って、初優勝を果たした。
信じられないような德勝龍の快進撃だった。
幕内上位で戦ったことがなく、先場所十両でかろうじて8勝7敗で勝ち越してやっとのことで再入幕を果たした幕尻の力士が、3日目から13連勝して優勝するなんて、マンガやドラマでもありえないような奇跡の展開だった。
勝ち進むにつれて、どんどん上位の力士との取組になった。
さすがに攻められて負けそうになるが、土俵際で突き落としを5日連続で見せ、勝利を呼び込んできた。
そして、最後には出場力士の中で最高位の力士を破っての賜杯獲得である。
アンビリーバブル!
奇跡のような、信じられない優勝であった。
幕尻からの優勝は、20年前に貴闘力が果たしている。
だが、貴闘力は、上位で歴戦のつわものだった。
それに比べて、德勝龍は、十両に長く落ちていて、やっと上がってきた力士である。
いつかは連勝も止まるさ、と思っていたが、なんとずっと勝ち続けた。
場所中に出身大学相撲部恩師の監督が早逝したということはあったが、それが強くなるきっかけだとは思えない。
場所中の德勝龍は、「自分は幕尻だから、みんな強い力士ばかり。だから、思い切っていくだけ。」ということを口にしていた。
一生懸命やっていれば、信じられないようなことが起こることもある、ということを天下に見せてくれた。
「自分なんかが優勝していいんでしょうか」は、本音のところだろうと思う。
前日まで「優勝は意識していない」と言っていたのに、優勝インタビューでは、そうではなかったことを告白してしまう人柄にも、親しみを覚えた。
98年ぶりの奈良県出身力士の優勝に、拍手を送りたい。
さて、今場所は、白鵬と鶴竜が早々に休場を決め、大関の豪栄道も元大関の高安も不振。
豪栄道は大関陥落が決まったし、高安も負け越して大関復帰はならなかった。
しかし、最後までわからなかった優勝争いは面白かった。
そして、德勝龍や正代だけでなく、様々な個性的な力士の相撲は、本当に面白かった。
遠藤や北勝富士、妙義龍らが、次々と横綱や大関を破った。
炎鵬は、上位との対戦でも互角以上に戦って、魅せる相撲をとってくれた。
朝乃山は、10勝を挙げ、来場所の大関とりに興味をつなげた。
郷土出身力士の豊山も、11勝を挙げ、活躍した姿を見せてくれた。
横綱や大関がふがいなくとも、これだけ面白い相撲が続いた場所はなかなかない。
一気に世代交代が進むのかもしれない。
たっぷり楽しませてもらった初場所。
がんばった力士の皆さん、ありがとうございました。
先場所唯一負けた相手の大栄翔に連敗はしないものなあ…。
今場所も、白鵬の優勝になってしまうのかなあ。
…そんなことを思っていた2週間前。
信じられないことに、その2週間後は平幕同士の優勝争いになるという状態で迎えた千秋楽。
1敗の德勝龍か2敗の正代か、興味を持ってテレビで取組が進むのを見た。
正代も勝ったが、結局、今場所幕内へ再入幕を果たしたばかりの德勝龍が、結びの一番で大関貴景勝を破って、初優勝を果たした。
信じられないような德勝龍の快進撃だった。
幕内上位で戦ったことがなく、先場所十両でかろうじて8勝7敗で勝ち越してやっとのことで再入幕を果たした幕尻の力士が、3日目から13連勝して優勝するなんて、マンガやドラマでもありえないような奇跡の展開だった。
勝ち進むにつれて、どんどん上位の力士との取組になった。
さすがに攻められて負けそうになるが、土俵際で突き落としを5日連続で見せ、勝利を呼び込んできた。
そして、最後には出場力士の中で最高位の力士を破っての賜杯獲得である。
アンビリーバブル!
奇跡のような、信じられない優勝であった。
幕尻からの優勝は、20年前に貴闘力が果たしている。
だが、貴闘力は、上位で歴戦のつわものだった。
それに比べて、德勝龍は、十両に長く落ちていて、やっと上がってきた力士である。
いつかは連勝も止まるさ、と思っていたが、なんとずっと勝ち続けた。
場所中に出身大学相撲部恩師の監督が早逝したということはあったが、それが強くなるきっかけだとは思えない。
場所中の德勝龍は、「自分は幕尻だから、みんな強い力士ばかり。だから、思い切っていくだけ。」ということを口にしていた。
一生懸命やっていれば、信じられないようなことが起こることもある、ということを天下に見せてくれた。
「自分なんかが優勝していいんでしょうか」は、本音のところだろうと思う。
前日まで「優勝は意識していない」と言っていたのに、優勝インタビューでは、そうではなかったことを告白してしまう人柄にも、親しみを覚えた。
98年ぶりの奈良県出身力士の優勝に、拍手を送りたい。
さて、今場所は、白鵬と鶴竜が早々に休場を決め、大関の豪栄道も元大関の高安も不振。
豪栄道は大関陥落が決まったし、高安も負け越して大関復帰はならなかった。
しかし、最後までわからなかった優勝争いは面白かった。
そして、德勝龍や正代だけでなく、様々な個性的な力士の相撲は、本当に面白かった。
遠藤や北勝富士、妙義龍らが、次々と横綱や大関を破った。
炎鵬は、上位との対戦でも互角以上に戦って、魅せる相撲をとってくれた。
朝乃山は、10勝を挙げ、来場所の大関とりに興味をつなげた。
郷土出身力士の豊山も、11勝を挙げ、活躍した姿を見せてくれた。
横綱や大関がふがいなくとも、これだけ面白い相撲が続いた場所はなかなかない。
一気に世代交代が進むのかもしれない。
たっぷり楽しませてもらった初場所。
がんばった力士の皆さん、ありがとうございました。