日本陸上競技選手権大会が行われている。
ひと月後の東京五輪の出場を決めるための最終選考会。
今日は、注目されている男子100m走の決勝が行われた。
ここ数年の男子短距離界の躍進はすばらしい。
北京五輪の400mリレーの銅メダル獲得(その後他チームの失格により銀メダルとなったが)。
リオデジャネイロ五輪の400mリレーの堂々とした銀メダル獲得。
そして、かつて「10秒の壁」と言われた100m走の記録。
世界がこれを破ってから、日本人が突破するのには、何年もかかった。
カール・ルイスやベン・ジョンソン、ウサイン・ボルトなどの華々しい活躍を見ながら、日本人が短距離走で活躍するなんて、ありえない。
そう思っていた。
ところが、前五輪でリレーでのメダル獲得があった後、日本人でも10秒の壁を破る選手たちが続出した。
桐生、サニブラウン、小池、そして山縣。
ここに、10秒05の参加標準記録を破った多田もいる。
それらの選手たちが、東京五輪出場をめぐって、非常に注目度の高い戦いを繰り広げた。
テレビでその決勝を見ていたが、スタート前には選手たちの緊張が伝わってきた。
何と言ったって、スタートの号砲が鳴ってから、わずか10秒後に競技の決着がつくのだ。
その短い時間に、高めてきた自分の力のすべてを出し切らなくてはいけない。
力の出しどころを間違えると、時間が短いだけに修正がきかない。
まして今日は、競技前に雨が降って、レーンが滑る。
本調子でない選手、けがを抱えている選手もいたが、弱音を吐いても救済されるわけではない。
自分の力でチャンスをつかみ取るしかないのだ。
はたして、誰が優勝するか、五輪出場の内定を勝ち取るか、注目のレースが行われた。
スタートから飛び出した多田選手が、後半も落ちずにそのまま1位でゴールした。
日本記録保持者の山縣選手は、3位に滑り込んだ。
優勝した多田選手にしても、山縣選手にしても、けがをしながらもここまで回復させて走力をアップさせるには、精神的にもどれだけ落ち込んだことだろう。
けがを乗り越え精神力を強化し、ここまで来た2人の活躍をすばらしいと思った。
たった10秒の間だけ走るために、どれだけの努力をしてきたのだろう。
スポーツは、人間の強さと弱さの両方を見せてくれる。
弱さを克服し、強くなった人たちの栄光を、心からうれしく思う。
超人的な体力と技術に目を奪われるだけでなく、自らに重ね合わせて喜べるところに、スポーツ観戦の魅力がある。
勝った負けただけでなく、人間のもつすばらしさを見せてもらった思いがする。
まずは、多田選手、山縣選手、今日は本当におめでとうございます!
ひと月後の東京五輪の出場を決めるための最終選考会。
今日は、注目されている男子100m走の決勝が行われた。
ここ数年の男子短距離界の躍進はすばらしい。
北京五輪の400mリレーの銅メダル獲得(その後他チームの失格により銀メダルとなったが)。
リオデジャネイロ五輪の400mリレーの堂々とした銀メダル獲得。
そして、かつて「10秒の壁」と言われた100m走の記録。
世界がこれを破ってから、日本人が突破するのには、何年もかかった。
カール・ルイスやベン・ジョンソン、ウサイン・ボルトなどの華々しい活躍を見ながら、日本人が短距離走で活躍するなんて、ありえない。
そう思っていた。
ところが、前五輪でリレーでのメダル獲得があった後、日本人でも10秒の壁を破る選手たちが続出した。
桐生、サニブラウン、小池、そして山縣。
ここに、10秒05の参加標準記録を破った多田もいる。
それらの選手たちが、東京五輪出場をめぐって、非常に注目度の高い戦いを繰り広げた。
テレビでその決勝を見ていたが、スタート前には選手たちの緊張が伝わってきた。
何と言ったって、スタートの号砲が鳴ってから、わずか10秒後に競技の決着がつくのだ。
その短い時間に、高めてきた自分の力のすべてを出し切らなくてはいけない。
力の出しどころを間違えると、時間が短いだけに修正がきかない。
まして今日は、競技前に雨が降って、レーンが滑る。
本調子でない選手、けがを抱えている選手もいたが、弱音を吐いても救済されるわけではない。
自分の力でチャンスをつかみ取るしかないのだ。
はたして、誰が優勝するか、五輪出場の内定を勝ち取るか、注目のレースが行われた。
スタートから飛び出した多田選手が、後半も落ちずにそのまま1位でゴールした。
日本記録保持者の山縣選手は、3位に滑り込んだ。
優勝した多田選手にしても、山縣選手にしても、けがをしながらもここまで回復させて走力をアップさせるには、精神的にもどれだけ落ち込んだことだろう。
けがを乗り越え精神力を強化し、ここまで来た2人の活躍をすばらしいと思った。
たった10秒の間だけ走るために、どれだけの努力をしてきたのだろう。
スポーツは、人間の強さと弱さの両方を見せてくれる。
弱さを克服し、強くなった人たちの栄光を、心からうれしく思う。
超人的な体力と技術に目を奪われるだけでなく、自らに重ね合わせて喜べるところに、スポーツ観戦の魅力がある。
勝った負けただけでなく、人間のもつすばらしさを見せてもらった思いがする。
まずは、多田選手、山縣選手、今日は本当におめでとうございます!