ON  MY  WAY

60代を迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされ生きる日々を綴ります(コメント表示承認制です)

中日・大野、阪神・青柳 両投手の意地がぶつかり合った投手戦

2022-05-06 22:27:04 | スポーツ
息詰まる投手戦とは、こういう試合を言うのだ。
なにしろ、9回を終えて、両軍の先発投手が2人ともに失点を0に抑えていたのだから。
日頃、阪神を応援する私としては、青柳が9回まで中日を2安打0点に抑えているのだから、ずっと勝利を願っていた。
ところが、今日の中日の先発投手は、エースの大野。
今日の大野は青柳以上に素晴らしかった。
9回を終えて、阪神に1人の走者も許さなかった。
0安打、0四死球、エラーのランナーもなし。
つまり27人をパーフェクトに抑え込んだのだ。
先月の、ロッテ佐々木朗希投手に次ぐ、完全試合達成かと、ドキドキした。

だが、阪神の青柳投手も負けてはいない。
8回裏2死1,3塁のピンチでは、打席に立った大野選手をセンターフライに打ち取った。
その直後の9回の阪神の攻撃では、2死走者なしで、バッターボックスに立った。
代打を送ってもらう手もあった。
その代打に、完全試合阻止の期待を込めることもできたはずだった。
しかし、それをせず、自ら打席に入って、大野投手に完全試合を達成させないないようにヒットをねらったのだった。
残念ながら、セカンドゴロに打ち取られてしまったが、青柳投手は9回裏もマウンドに立った。
大野投手が9回を投げるなら、自分も9回裏を投げて抑え、大野投手の完全試合の偉業を阻止しようというのである。
このプライドをかけた戦いがすばらしいと思った。
青柳投手は、中日打線を3人で片付けて延長戦に持ち込み、9回終了での完全試合達成を阻止した。
こうなると、10回に大野投手が続投するかと思われたが、大記録がかかっているので、引き続きマウンドに上がった。
簡単に2死を奪い、パーフェクトを続行した。
ところが、阪神の3番佐藤輝明選手が2塁打を放ち、ついに大野投手の完全試合の夢は断たれてしまった。
こうなったら阪神に勝ってほしいところだったが、続く大山は打ち取られてしまった。

阪神の青柳は、大野に対抗するように10回の裏もマウンドに上がって奮闘した。
だが、安打を3本打たれ、ついにサヨナラ負けしてしまった。

いい試合だった。
投手の分業制が進んだ今の時代は、先発投手が完投することは少ない。
ところが、両軍の投手が延長戦まで投げ合ったのである。
互いに打席に立って、行けるところまで行く。
すばらしい意地と意地のぶつかり合いを見せてもらった。

その2人の出来がいくらよかったからといって、両軍打線がふがいない。
中日打撃陣よ、大野が9回まで安全試合をしていたのだから、1点先に取ってやれよ。
阪神打線よ、前のヤクルト戦で2試合連続完封負けで、今日また完封負け。
打撃をもっと工夫し、鍛えてよ。ピッチャー見殺しの試合ばかりじゃないか。


それにしても、いい試合だった。
阪神が勝てれば最高だったが、仕方がない。
大野の快投と青柳の粘投に拍手を送ろう。
さすが、プロの投球であり、意地の投げ合いであった。
コメント
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