ON  MY  WAY

60代を迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされ生きる日々を綴ります(コメント表示承認制です)

人生の隣にいつも谷川俊太郎氏の詩が…

2024-11-23 17:45:30 | ひと

今週、自分にとって、自分のいろいろな時代に影響を受けた人たちの訃報が相次いでいる。

ゆるいけど、ほかの人の人生を思い出を知ることができた「こころ旅」の火野正平さん。

われわれが少年時代に横綱を務め、引退後も角介で活躍した北の富士勝昭さん。

そして、子どもから大人まで楽しめる詩を書いていた詩人の谷川俊太郎さん。

 

私にとっては、谷川俊太郎さんのことが一番思い入れ深い。

初めて谷川さんのことが気になったのは、学生時代に聴いていた歌からだった。

あの頃、吉田拓郎・井上陽水・泉谷しげるらと一緒にフォーライフレコードを設立した小室等の曲には、谷川俊太郎氏の詩が多かった。

4人の中で、最初にフォーライフレコードから曲を出したのが小室等だったが、その曲「お早うの朝」は、谷川俊太郎作詞、小室等作曲だった。

小室等がその後発表する多くの曲は、谷川俊太郎作詞だった。

私が持っているLPレコードには、小室等の「23区コンサート〜東京旅行」というライブレコードがある。

その1曲目は、谷川俊太郎氏による「かっぱ」で、曲が付いていないのに、語呂がよく口ずさみやすかった。

たしか、それは、谷川俊太郎氏自身がゲストで唱えていたような気がする。

「かっぱ」

かっぱかっぱらった

かっぱらっぱかっぱらった

とってちってた

かっぱなっぱかった

かっぱなっぱいっぱかった

かってきってくった

 

学生時代が終わって、「育」業についた。

始まりは、小学校1年生相手に教える仕事だったが、そのとき同僚の先輩から勧められたのが、「にほんご」。

これは、「学習指導要領にとらわれない、小学校1年生のための国語教科書(私案)」として谷川俊太郎氏が安野光雅らと編集したもので、興味深かった。

仕事をしているなかで出合ったのが、谷川俊太郎氏の「わらべうた」という本。

文字ばかりで絵のない文庫本だったが、「おならうた」など子どもに大うけする詩がたくさん入っていて、子どもたちに読まれてボロボロになった。

「おならうた」

いもくって ぶ

くりくって ぼ

すかして へ

ごめんよ ば

おふろで ぽ

こっそり す

あわてて ぷ

ふたりで ぴょ

 

そして、秀逸だったのが、「のみのぴこ」。

 

これはのみのぴこ

 

これはのみのぴこの

すんでいる ねこのごえもん

 

これはのみのぴこの

すんでいる ねこのごえもんの

しっぽふんづけた あきらくん

 

これはのみのぴこの

すんでいる ねこのごえもんの

しっぽふんづけた あきらくんの

まんがよんでる おかあさん

(以下略)

 

…こんなふうに延々と続いていく。

この詩は、よく低学年の子どもたちへの読み聞かせに使ったものだった。

絵本があると知ってからは、ページをめくりながら、子どもたちにもくり返し最初から唱えさせて、一緒に声を出させると、みんなノリノリになった。

最後の「のみの ぷち」まで行くと、子どもたちは満ち足りた笑顔になるのだった。

 

最高学年の6年生の教科書(光村図書)には、「生きる」の詩が載っていた。

(詩はこの後まだ続くが以下略)

私は、この詩を使って、卒業間近の彼らによくメッセージを送ったものだ。

そのときには、必ず小室等の「いま生きているということ」の歌を教室内に流して聴いてもらいながら行うのだった。

詩の一部が違うが、「生きる」に曲をつけたのが「いま生きているということ」だった。

 

生活を楽しくすることから、命を考えることまで、谷川俊太郎氏の詩は幅の広さや深みがあった。

 

そして、このブログでも紹介したとおりに、娘の家でのリハビリでは、詩「明日」を暗唱に使った。

娘は今でもこの詩をそらんじることができる。。

 

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自分の人生の隣に、いつも谷川俊太郎さんの詩があったような気がする。

感謝と冥福を祈る気持ちでいっぱいだ。

合掌。

コメント (3)
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