埼玉に行った後、ただ新潟へ帰るのではなく、久々に観光名所を訪れることにした。
おりしも紅葉シーズンを迎えている。
紅葉の合う風景の一つに、滝がある。
紅葉と言えば、日光がすぐに連想されるし、華厳の滝もあったけれども、そちらは混雑する。
今回選んだのは、一度行ったことがあるが、袋田の滝。
ここは、華厳の滝、那智の滝と並んで、日本三名瀑の一つ。
西行法師がこの地を訪れた際に「この滝は四季に一度ずつ来てみなければ真の風趣は味わえない」と絶賛したそうだ。
18年前に大学生の息子を訪ねて行った春、新潟に帰るついでに立ち寄ったことがあった。
今は秋。季節の違いがあるから、様相が変わっていることだろうと、期待した。
車で行ったのは、当時も今も同じだが、あの時には車で奥まで入ってしまい、土産物屋で買い物をするのを条件に、店の駐車場に止めさせてもらったのだった。
そのことはすっかり忘れていた。
道沿いには有料駐車場ばかりになったので、最後の橋の手前でUターンした。
1kmあまり戻ったところにある無料駐車場に止め、歩いていった。
この日は、朝まで降っていた雨はすっかり上がり、いい青空に山の紅葉がきれいだった。
滝川近くのもみじも美しく紅葉していた。
滝を見に行くためには観瀑トンネルを通らなければいけない。
その手前にある、階段を利用した花の飾りは、ハート形が作られていた。いいね。
入場料は、300円。
観瀑トンネルに入ると、光の演出が美しかった。
青や赤、時にはオレンジの光が行ったり来たりする。
私らは、アルビカラーのオレンジが好きだったね。
このLEDライトの演出は、去年の4月からやるようになったとのこと。
いいね、これ。
前に来た時と違って、「恋人の聖地」なんてモニュメントがあったよ。
わざわざカップルのために、こんなのを作るなんて、やるねえ。いいね。
そして、いよいよ観瀑台へ。
幅の広い滝が、黒い岩の表面を白い模様を描いて流れていた。
流れる水の迫力、いいね。
写真にはうまく写せないが、周囲の紅葉もなかなかよかった。
以前と違うのが、この上に第2観瀑台ができたこと。
エレベーターを使って昇る。
第2観瀑台は、第1観瀑台より高い位置から滝を眺めることができた。
第2観瀑台には、さらに階段を上って最上段に見晴らし台があった。
そこからは空が前より近くなり、山の紅葉がさらに身近に感じられた。
「たき丸」なんてキャラクターの看板もついていた。いいね、この可愛らしさ。
地元名産(?)の鮎やリンゴも付けている。
このキャラクター、可愛いから、もっと売り出してほしいね。
最後に、もう一度トンネルから、以前からあった吊り橋に行ってみた。
この吊り橋から見た滝もいいのだけど、揺れるんだよな。
まあ、それも一興だ。
18年前より渡る人が多いせいか、よく揺れた。
10時を過ぎて、団体のご老人客など、訪れる人が多くなってきた。
やはり、紅葉ピークの観光地だなあ、と感じつつ、光のトンネルを戻って行った。
空はますます青くなり、きれいな紅葉によくマッチしていた。
無料駐車場までの1.2kmは、いい陽気で、少しも遠く感じなかった。
2度目の袋田の滝。
西行法師の言った、四季折々の訪問のよさがある滝なのかもしれないな、と思ったのだった。