先日、地元信金が主催する文化講演会があった。
その講師が、三遊亭好楽さんだというので申し込んだら抽選が当たり、行ってきた。
届いたチケットには、「講演40分+落語50分(予定)」と書いてあった。
でも、だいたいこういうのには、本人じゃない出演者もいるのだよな、と思っていたら、その予想は当たった。
講演+弟子の落語+本人の落語という構成だった。
日頃、「笑点」で見かける好楽さんは、「やる気がない」とか「仕事がない」とか言ったりして、あのメンバーの中ではあまり語りは多くない気がする。
だから、講演のテーマは、「一期一会」というが、講演と言ってもどんなものかな、と思っていた。
だが、そこはさすがに「はなし家」とも言う落語家だった。
壇上に登場すると、
「日本で一番来たかったこの街に来ることができました。」
と、お世辞とは分かっていてもうれしくなってしまうひと言で笑いをとって、話し始めた。
新潟との縁は、すでに高校生の時からだという。
友だちと年末に来て、県北の瀬波温泉の旅館に泊まったのだそうだ。
そんな話や、当日は5年前に亡くなったカミさんの誕生日だという話などを、笑いを交えながら話していった。
観客を飽かさずに、どんどん話に引き込んでいく。
やっぱり、さすがは話のプロだなあ、と感心した。
笑点では、よく自分の話の時には客が寝ている、などと自虐ネタをいうことがあるが、やはりあれは仮の姿、笑わすための嘘なのだなと思いながら聴いていた。
テーマは「一期一会」だったが、それは、自分が実際に見たり聞いたりした話で構成されていた。
最近のテレビでは、お笑いの人たちは、やたら声が大きかったり、その抑揚が聴きづらかったりやかましかったりすることが多い。
それに比べて、好楽さんの話し方は、その程度が適正だ。
非常に聴きやすかった。
それは、後でつなぎとして登場する弟子の語り口と比べても、はるかに上質だった。
いろいろな楽しい話、しみじみする話があったが、話を紹介しながら言った言葉に印象的なものがあった。
★「心豊かな人は、すばらしい言葉がすっと出る」
赤子をロッカーに捨てていく人がいたというニュースを聞いた、師匠のおかみさんの言葉。
「どうしてそんなところに捨てていくんだろうね。どうせ捨てるなら、うちの玄関前に捨てて行けばいいのに。」
★「心のこもったものが(人に)伝わる」
・お礼の手紙を出すなら、文章を整えてとかきれいにとか言わずに早く書いて出す方が、気持ちが伝わる。
・結婚式の披露宴最後に言う、新郎のお父さんの挨拶がしどろもどろであったり長くなったりしても、お父さんの気持ちはよく伝わってくる。
こんないろいろな話を聞きながら、講演テーマは「一期一会」だったが、どれもこれも人間のしたことに、人間が思ったことばかりだ。
好楽さんは、人間のしたこと、言ったことなどから見つけた面白さをたくさん語ってくれた。
それは、まさに「一期一会」だから見つけられた面白さだ。
いろいろな点で、話で人を楽しませる好楽さんの技術。
「さすが、はなし家!」と思った次第であった。
アルビの退団情報
今日は、トーマス・デン選手だった。
私が持っているグッズで一番多いのが、なぜか彼のもの。
キーホルダーに、ハンカチに、バッジ、…まだ何かあったな。
けがをしてクビになった前チームから、「ゆっくりケガを治してがんばってほしい」と言われて契約した新潟。
その恩義を果たそうと、3年間がんばってくれたデンくん。
今までありがとう。
オーストラリア代表として今後もがんばってほしいな。