めがね橋を後にして向かったのが軽井沢。
何でも検索すれば目的地に着くのは簡単なのに、軽井沢に着いてから、どこにあるの?と検索したのが、軽井沢千住博美術館。
軽井沢の名所はいろいろあるのだけれど、千住博の作品に会いたくなった。
千住博の作品は、10年以上前だと思うが、新潟だったか長岡だったかで作品を見る機会があって、とても印象に残った。
特に、滝を描いた絵には心が引かれた。
見終わった後、作品と同じ絵の定規兼しおりを買ったのだった。
機会があれば、もう少したくさんの作品を見てみたいと思っていた。
ところが、検索した場所が悪かったのか、車のナビもスマホのグーグルのナビも、道案内がおかしくて、引き返さざるを得なくなったのは、ご愛嬌。
最初から千住博美術館に行く、と決めていたら、まっすぐ国道18号線を行けば近かったのに、一度軽井沢の街なかに入ってしまっていたから、迷うことになってしまった。
私は、昔からどうも要領が悪い。
まあ、こうして67年余りを生きてきたのだから、仕方がない。
同行者2名には、申し訳ないと思うなあ。
さて、それでもナビをセットし直して、その軽井沢千住博美術館に無事に着くことができた。
今は、「チキュウ・ウチュウノキセキ~モチーフから見る千住博が伝えたい世界~」という特集展示を行っていた。
館内は明るく、自然光がたくさん入る造り。
今回のテーマは、「時の流れ」。
「ビルシリーズ」「山水、楽園、桜シリーズ」「滝シリーズ」「崖シリーズ」「様々なシリーズ」と5つのシリーズがあった。
やはり印象に残るのは、滝である。
どうしてこんなに流れる水やそのしぶきを、淡々とそして激しく描けるのだろうか、と思う。
その流れには、同じように流れゆく「時」を感じてしまう。
10分弱の動画(映画?)を見られる「ザ・フォール・ルーム」もあった。
滝の流れから、一日の流れ、季節の流れなどが静かに映し出され、その移ろいが無常観を感じさせた。
この美術館は、リーフレットによれば、「美しい樹々や花々とともに楽しんでいただける美術館です。」とも書いてあった。
そのとおり、館内にも樹のスペースがあったけど、
美術館の周辺には様々な樹々が植えてあり、森の中の美術館の雰囲気を出していた。
また、季節の花が、いろいろに咲き乱れていた。
秋明菊は、紅白あり。
シモツケソウもあった。
ノリウツギに似た、アジサイ系の花や、
まだ咲いているカシワバアジサイもあった。
滝などの絵画はもちろん、とてもよかった。
でも、それだけでなく、館の内外の植物など自然を感じられるのもいいなあと思った。
軽井沢千住博美術館。
素敵な美術館だった。
個人的には千住さんと言えば、滝ってイメージですね、やっぱり。
建物も凄く魅力的みたいですね〜。(建築物にも結構興味があって、クラシックコンサートや美術館に行く時は演奏、美術品だけでなく、建物自体の造りや構造も楽しませてもらっています。個人的に好きなクラシックホールは地元新潟のりゅーとぴあ、美術館だと上野のル・コルビジェ設計の国立西洋美術館(本館)ですね。)
兄弟姉妹にはヴァイリストの千住真理子さん、作曲家の千住明さんですか、芸術一家なんですね〜。
千住真理子さんと言えば、使っているヴァイオリンは2億円とも3億円とも言われる1716年製のストラディヴァリウスで、家族総出で資金をかき集めて購入されたのが有名ですよね〜。
一回、千住真理子さんのリサイタル(確かミューザ川崎)に行ったことがありますけど、耳の悪い私でも「流石、ストラディヴァリウス、別次元の美しさだな…。」と思いました。
雑文すいません。いつも楽しませていただきありがとうございます。これからもよろしくお願いします。
いろいろ詳しいですね。すごいです。「へえ~」の後、感心を通り越して敬服いたします。
千住一家の芸術一家なこと。ストラディバリウスの高価な購入価格のこと。そして、美術館の建築についてなど…。すばらしい!
ストラディバリウスによる演奏の違いは、やはり別格なのですね。その話を聞いただけで、億の金をかけたことになるほどと納得します。
私は、感覚的にとらえて感心し、あとは忘れてしまうことが多いのですが、近ごろは加齢とともにその程度がよりアップしてきています(^^;)
これからも、知識豊富で広い見地から得た情報で、老化の一途をたどる私に刺激を与えてください。勉強になります。
ありがとうございました。