先日、織田信長に関する浴室と考えられる遺構が見つかりました。
京都考古資料館で5月1日~16日、
「二条殿御池城跡の風呂」 の 速報展示 が行われています。
1日に見てきました。
パネルと遺構のほんの一部が展示されていました。
この浴室遺構は、2基の竈(かまど)、
井戸、土間からなります。
2基の竈は焚口を北に向けて東西に
並んでいます。
竈の内部は火床にしたと思われる炭で覆われていました。
また竈の両側は、灰混じりの非常に固く叩き締めた土間になっていました。
北西には、円形の井戸が検出されています。
反射してしまい見にくいのですが、
竈の内部が火床の炭で覆われ、
黒くなっています。
かなり、リアルだなあと思いながら
見ました。
この浴室遺構は、16世紀後半に成立し17世紀前半に埋められたと
考えられます。
これは、織田信長の活躍した時代に該当します。
今回見つかった浴室遺構は、屋敷地の南端に位置して、主要な建物から
離れた独立した施設であったと考えられます。
この調査地の北側では、2001年度に庭園遺構が見つかっています。
そうしたことから、この浴室は日常的に使ったものでなく、
庭を望みながら入浴する、というもてなしのための施設だった可能性が
高いとされます。
遺構の所在地ですが、現在の、
京都市中京区両替町通姉小路上る龍池町
ここは、
平安時代より、代々、公家、貴族の邸宅や御所などのあったところで、
「洛中洛外図屏風」 に、二条殿の泉と池の様子が描かれていますが、
二条家の邸宅だった所です。
その後、天正4年(1576) 織田信長が京都における御座所(二条御新造)
を造営しました。
資料館といっしょに、実際に有った所にも行きたかったのですが、
ザンネン、時間切れとなりました。 また今度…。