私の作品は今月の句会でもはかばかしい評価を頂けませんでした。俳句は自然と人情と日本語が奥深くてなかなか手に負えません。芭蕉翁さえ「笈の小文」にこう書き残されており、自分を慰めています。
『かれ狂句を好むこと久し。ついに生涯のはかりごとゝなす。ある時は倦(うん)で放擲せんことをおもひ、ある時はすゝむで人に勝たむことを誇り、是非胸中にたゝかふて、これが為に身安からず。
しばらく身を立てむ(武士として出世)ことを願へども、これが為にさへられ、しばらく学んで愚をさとらこと(仏道出家)を思えども、これが為に破られつゐに無能無芸にして只この一筋(俳諧)に繋がる』
高点句・感銘句
・ゆく夏や蛸せんべいの真つ平ら 邦彦
・土用干梅ひと粒の陽の匂ひ ミヤコ
・髪洗ふ心の中に水平線 好子
・金魚鉢かこみて誰も息平ら 寿美子主宰
・青簾ひと匙づつのスープかな 教子
・入口も出口も青葉鳥になる 量子
・ラムネ玉からころからころ倦怠期 量子
・夏痩せのジーンズの穴笑い出す 量子
・また入院医師の口見て汗を拭く 稔
私の作品
・さびしさが素足につのる日暮れかな
・プラットホームの瞑目灼くる沖縄忌
・新盆やひとり見てゐる水平線
『かれ狂句を好むこと久し。ついに生涯のはかりごとゝなす。ある時は倦(うん)で放擲せんことをおもひ、ある時はすゝむで人に勝たむことを誇り、是非胸中にたゝかふて、これが為に身安からず。
しばらく身を立てむ(武士として出世)ことを願へども、これが為にさへられ、しばらく学んで愚をさとらこと(仏道出家)を思えども、これが為に破られつゐに無能無芸にして只この一筋(俳諧)に繋がる』
高点句・感銘句
・ゆく夏や蛸せんべいの真つ平ら 邦彦
・土用干梅ひと粒の陽の匂ひ ミヤコ
・髪洗ふ心の中に水平線 好子
・金魚鉢かこみて誰も息平ら 寿美子主宰
・青簾ひと匙づつのスープかな 教子
・入口も出口も青葉鳥になる 量子
・ラムネ玉からころからころ倦怠期 量子
・夏痩せのジーンズの穴笑い出す 量子
・また入院医師の口見て汗を拭く 稔
私の作品
・さびしさが素足につのる日暮れかな
・プラットホームの瞑目灼くる沖縄忌
・新盆やひとり見てゐる水平線