4月8日は釈尊の誕生日です。花祭、灌仏会(かんぶつえ)、降誕会(こうたんえ)また仏生会とも言います。白象の上に誕生仏をしつらえ甘茶をお掛けして生誕を祝福します。花御堂と申し上げます。
お釈迦さまが誕生されて2500年、無数の凡夫に心のともしびを与え続けておいでです。釈尊のお母さんのマーヤー夫人(ぶにん)はシッタルータ(後の釈尊)太子を産み七日後に死去されました。どんなにか心残りだったでしょうか。釈尊は母なしの淋しい幼子でしたが、継母の温かき養育に恵まれました。
『灌仏の日に生れ逢ふ鹿の子かな』 芭蕉
旅の途上奈良で作られた子鹿への慈愛の句です。おめでたい日に生まれた鹿の仔を祝福されました。
杉田久女の句には 『ぬかづけばわれも善女や仏生会』とあります。
立正佼成会横浜教会での降誕会へ参りました。天上天下唯我独尊と天と地とを指さしておられる誕生仏に、南無妙法蓮華経と念じつつ甘茶をおかけ申し上げました。
椎名教会長さんはお釈迦さまをお産み頂いた摩耶夫人と養育された継母への感謝も忘れずにと法話されました。私もこの我が命を産み育んでいただいたおかあちゃんの慈顔を思い出しております。
母を恋ふむすこの日なり仏生会 駿