午前4時起床・6時出発の予定なので、何事もスローな私は出かけるまでの時間2時間とっておいた。5時になると障子越しに外の明るさで、予報通りの快晴を確かめる。すでに太陽は近くの里山の上に顔を出していた。
お嫁さんのご両親が準備してくださった、お宮参りのセットの数々。それぞれにきっと謂れがあるのだ。
ベビー帽とお洋服 涎掛けは、ピンクづくめで可愛い。
ママにだっこしてもらって、帽子をおばあちゃんに被せてもらって、まるで一人前のように頬杖をママの肩に。生まれてすぐに見たきりだっただけに「なんと1か月で大きくなったこと」と私の頬も緩みっぱなし。
ママのおかあさんは服喪中なので、この大きい鳥居の手前で駐車して待っていてくれることになっている。
紐祝いを沢山産着の紐に付けてもらうのは、お金に不自由なことがありませんようにとの、昔からのお宮参りの慣わし。
お詣りしたお宮さんは、岡田国神社
紫陽花の花が咲き始めている。
主祭神 生国魂命
菅原道真公
拝殿に案内される。
本殿の屋根が木々の間に垣間見える。本殿の様式は、春日造だ。
拝殿に入って神官のお出でを待つ。
後ろの扉が開け放たれていて、そこから涼しい風が入り 爽やかで、気温の高さを心配していたが、風と共に、鶯の鳴き声がいっそう涼しさを持って来てくれた。
総ヒノキ造りの拝殿に響く、厳かな神官の祝詞の幾通りかを頭を垂れて聴きながら、この街のこのお社の氏子としてのご縁を頂いた、ひ孫Aちゃんが幸せで健康に恵まれて、神のご加護がありますようにと祈念した。
途中で目が覚めて泣きはしないかとの思いは、杞憂に過ぎず心地よげに、すやすやと眠っていた。
神官様と儀式の後心安げなお話をして、神社を後にした。
神社から駐車場までの長いスロープは、関西線を跨いでいる。丁度京都方面へ向けての電車が通過して行った。
鳥居の手前では若いおじいちゃんと、おばあちゃんが待ちかねていてくださった。
抱っこされて気持ちの良い揺れが続いているのか、ほんとによく眠っている。
いいお天気に恵まれて、いい風を貰って、お参りの間中鶯の鳴き声が、優しくお祝いの歌声のようだった。
「おめでとうAちゃん 元気で幸せがいっぱいきますように」