カフェテラス

テラスの片隅で一人心に呟くように

おふさ観音 ② 夏椿

2019年07月03日 | 季節の花

 

おふさ観音の本堂裏から、離れの円空庭へ行く露地の右側に、今花盛りの夏椿を見ることができました。

バラまつりで来た時、夏椿のことを尋ねたら、花はもう終わりましたよとの答えが返ってきましたので、

とても残念に思っていました。

きっとその人は思い違いをしていたのでしょう。

「良かった・よかった。あなたに出会えて。」

そんな気持ちで、暫くは花の傍に立ち尽くしていました。 

この木肌独得の、すべすべした滑らかな木に吊るされた、風鈴は、夏椿と一体になって、花に負けじと

木の間に揺れています。

 

葉の裏に隠れん坊をしているような、風鈴もあります。

その上に、小さな固い蕾が見えています。

 

花弁をよく見ていますと、先にはギザギザのギャザーのあるのが、見栄えがして綺麗です。

でもこんなに綺麗に咲いていても、それは今日たった1日の命の花です。

1夜花って、儚い響きです。

白く綺麗なだけに、今咲いているのを見ても、儚い思いがします。

 

木の根元には、昨日の花が、散り敷くように落ちています。

椿と同じように、散るのでなくぽとりと落ちて、1日生きた証を、庭に残しています。

 

 

今日は良く咲いて、待っていてくれてありがとう。

 

明日はどんな人との出会いがあるのでしょう。

あなたを愛でる人との出会いがきっとあることでしょう。

 

 

 

 

咲いている花も沢山だけど、蕾もずいぶん木に見られました。

沙羅の木と呼ぶところもありますが、お釈迦様が亡くなられた時、はらはらと降り注いだ沙羅双樹の花は

これではなくて、日本では、温室でしか花は咲かないし、木も育ちません。

草津の水生植物園の温室で、沙羅双樹の花と出会ったことがありますが、薄いクリーム色の高貴な花でした。

お寺に咲く沙羅の花は、夏椿だと花を見るたびそう呼びたくなります。

 

コメント (2)
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