翌朝。
七時に目が覚めて、普段は“作品”や衣類置き場にしている隣の部屋をちょっと覗いてみると、翔はまだ眠っている様子だった。
いつものようにTVをつけると、音量を消してニュース番組にチャンネルを合わせた。
すると画面には、どこか山間部の高速道路で、大破したワンボックスカーが横倒しになっている様子が映し出されていた。
無謀な運転でもしたのだろうか。
続けて、車線を遮る大岩のカット。
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ひとしきり泣いたら、何だか頭のなかがスッキリした。
ふーっ…。
実際、「泣く」と云う行為は医学的にも…、まぁそんな話しはどうでもいいや。
「腹へった…」
考えたら、この日は朝食以外に何も食べていなかった。
馬川朋美と会っている時はコーヒーだけだったし。
ちなみに近江章彦家の冷蔵庫は、万年カラっぽ。
「買い物行っちゃいますか…」
気分転換も兼ねてネ。
近所のスーパーに行くと、ち . . . 本文を読む