帰宅したのは夕方。
まさか僕がこんなに早く帰って来ると思うわけもなく、CDデッキで音楽を聴いていた翔は、
「あれ、バイトは?」
と目を丸くした。
「ああ。今日は仕事少ないからって、早上がりにさせられた」
と言いながら、つい翔を感慨深く見てしまった。
“かげ”
“ひなた”…
「え、なに?」
翔は顔に何か付いているのかと、頬に手をあてた。
「いや、ごめん。違うんだ。今日バイト . . . 本文を読む
goo blog お知らせ
プロフィール
-
- 自己紹介
- 嵐悳江(あらし とくえ)──手猿樂師にして、傳統藝能創造家にして、鐵道愛好家にして、古道探訪者にして、文筆家氣取り。
雅号は「李圜(りかん)」。
カテゴリー
最新コメント
- GS/ニッポン徘徊──旧下大崎村点景。
- Stargate/帝国の関門、のちに海の玄関、そして永遠。
- ししまる/いまさらあってもしょうがない。
- ししまる/おなじあなのむじな。
- ししまる/かがみにはうつらない。
- ししまる/ごえんとはそういうもの。
- 紫陽花/よくみねぇ。
- 紫陽花/ささやき。
- ししまる/さりながら、さりながら。
- ししまる/あきぬあじわひ。