「あ、それで、近江さんにお渡ししたかったのって…」
実はこれなんです、と馬川朋美がバッグから取り出したのは、松岡映丘(まつおか えいきゅう) の作品集だった。
松岡映丘とは、明治末期から昭和初期にかけて大和絵の復興に尽力した画家で、日本の近代絵画史にも、もちろんその名を刻んでいる大家だ。
僕にとっては大先輩とも言えるこの偉大な画家の画集を、是非とも手に入れたいものと、出会って間もない頃に . . . 本文を読む
昭和2年(1927年)に開業した当時の車輌をイメージして新造された銀座線“新1000系”に、渋谷で初めてお目に掛かった。
導入されてまだ一ヶ月あまりだが、ノスタルジックなボディーカラーのためか、東急東横の横っ腹を行く銀座線の定番風景に、新車ならではの魅力を失うことなく既に溶け込んでいるのは見事だ。
銀座線“新1000系”は、今年度は試作車であるこの一編成のみの運行で、本格的な導入は来年度以降 . . . 本文を読む