午前中の空に、文字のやうにも、模様のやうにも映る雲を見る。これが古への人々ならば、おそらくは何かを讀み取ったことだらう。昼過ぎには、かなたに見ゆる富士山が、山容そのままにすっぽりと雲に覆はれた様を見る。霊峰のそれはなにを言はんとしてゐるのか、俗人の哀しさでその聲が聞こえぬ。先の見えぬ現今で、遠くの景色はよく見ゆる面白さは、つまり──……さう、さういふことなのだ。 . . . 本文を読む
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- 嵐悳江(あらし とくえ)──手猿樂師にして、傳統藝能創造家にして、鐵道愛好家にして、古道探訪者にして、文筆家氣取り。
雅号は「李圜(りかん)」。
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