ラジオ放送で觀世流の「通小町」と、「楊貴妃」の一部を聴く。シテ(主役)は流派の重鎮らしいが、だいぶ年季の入った粗い聲で聴く者をギョッとさせる。「通小町」における深草少将のやうな、未練と無念と執念に凝り固まって怒ってゐる男ならば丁度よく聴いてもゐられやうが、「楊貴妃」のやうな冥界で独り寂しがってゐる美女があまりに荒れた聲では、せっかく假死して會ひに行っても、「……人違ひでした」スミマセン、と現世へ帰 . . . 本文を読む
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- 嵐悳江(あらし とくえ)──手猿樂師にして、傳統藝能創造家にして、鐵道愛好家にして、古道探訪者にして、文筆家氣取り。
雅号は「李圜(りかん)」。
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