16時頃、地元の上空に氣味の惡い模様が俄かに浮かび、出先から帰城した途端にザッと雨が降り出す。
幸ひ我が町内は程なく止んだが、首都圏では激しい雷雨となった場所もあった云々。
地上が高気温のところに上空へ寒気が流れ込むと發生すると云ふこの突發性豪雨は、いまや日本の夏の特徴的な天候として、すっかり根付ひてしまった。
この異常な降雨によって夏の訪れを實感するやうになったのだから、明らかに私の季節感は狂ひはじめてゐる。
私が夏の鐵道旅行を控へるやうになったのも、車輌に風情が無くなったこと、有象無象が繁殖するやうになったことのほかに、突發的な豪雨に巻き込まれる危険性が大いに高まってきたからでもある。
トウキョウ圏は、今週中に梅雨明けしさうな雰囲気がある。
夏が訪れると、今年は恐しい人災が多發することになってゐる。
いや、
まうすでに、
人類の災典は始まってゐる……。