テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

秋だより♪

2007-10-11 22:32:33 | 美味
「むぽぽッ♪
 テディちゃよりィ、できゃい、ぶどうちゃんでスよッ。
 うれぴでス~♪
 ネーさ、ネーさァ、はやくたべようよォ!」

 はい、待った!

「うぐぴッ?」

 母上からの指令が下ったわ。
 食べる前に、お仏壇にお供えしなさい、って。

「えエェ~ッ!」

 ちょびっと我慢すればいいんだから。
 葡萄は逃げませんて。

「うゥ~」

 (ぐるるゥ、ぐるるゥ、ぐるきゅゅゅゅ~ッ)

 な、何でしょ?! この音は?
 不気味な!?!
 天変地異の前触れかしらッ???

 (ぐるぐるぐるきゅきゅゅゅゅゅ~~ッ)

 もしや……テディちゃのお腹が鳴ってる音!?!

「おなか、すいたでス……げんかいでス……」

 
 


 
 
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幾千里を行く冒険と研究の書(もれなく危険つき)!

2007-10-11 13:28:01 | ブックス
《壮絶》!《疾風怒濤》!《奇々怪々》!《危機また危機》!!
 
「ふへッ? 
 どしたのでスか、ネーさ? これなにでスか?」

 おお、テディちゃ、これはね、
 本日ご紹介する御本にぴったりのフレーズを集めてみましたの。
 他にも《驚天動地》!《前代未聞》!なんてのも似合いそうですね。
 それは一体いかなる書物かと言いますと、


   
         ―― アフリカにょろり旅 ――



 著者は青山潤さん、’07年2月に発行された作品です。

「にょろり、ッて……いやなよかん、するでス……」

 にょろり――そうですね、細長くてにょろーッとしているあの生物、
 それは『へ』で始まる生き物……ではなくて、
 『う』で始まるあの生き物です。
 つまり、ウナギ!

「かばやき♪でスかァ、ひつまぶし♪でスかァ?」

 どっちでもありません。
 標的は、生きたウナギ。
 学術標本としての、ウナギくんなのです。
 だから食べちゃダメ。

「そなのでスかァ~」

 はるばるアフリカまで、ウナギ採集の旅に出たのは
 東京大学海洋研究所に所属し、
 塚本勝巳教授のもとで『行動生態』を研究する大学院生さん。
 本作品の著者である青山さんと、後輩の俊さんの御二人です。

 地球上に生息するウナギは、全部で18種類。
 全18種のウナギを机の上に並べてみたい、と夢見る教授に率いられ、
 御二人は、アフリカはマラウイの地に乗り込みました。
 何故って、
 18種のうち、ただ1種、
 『ラビアータ』というウナギだけが、
 未採集であったからなのです。
 『ラビアータ』は……アフリカにいる。
 そうだ、アフリカ行こう!
 アフリカ行くんだ!

「ふあァ、あふりかァ……」

 されど、アフリカです。
 暗黒大陸なのです。
 交通、ホテル、慣習、気候、病気、政治状況……。
 ウナギ採集に燃える大和男児の前に、数々の困難が立ちはだかります。
 その上、教授さんは一足先に帰国しちゃった。
 残った青山さんと俊さん、二人だけの難路が
 アフリカの熱い地に延々と刻まれてゆきます。
 はたして、お二方は『ラビアータ』を捕獲できるのでしょうか。
 凶暴なワニ!
 象の群れ!
 マラリアの恐怖!
 士気を挫く無益な日々――
 いったい何処に目指す『ラビアータ』は??

「ひャァあ、あどべんちゃ、でスゥ」

 現地の言葉でウナギは、『ンコンガ』。
 お二人が『ンコンガ』確保に成功したか否かは、
 御本を読んでのお楽しみ!
 ネーさ大推薦の一冊です!
 ぜひぜひ、ご一読あれ!

「ぼうけん、すきなら、うなぎさがしィ!でス」
 
 
 
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