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「あァ~、このひとォ、しッてるでスゥ~!
こわいィ、おはなしをォ、たァ~くさんッかいたァひとでスよッ!」
怖いお話し、ではなくて、素晴らしいミステリ、と言いなさい、テディちゃ。
この御本のヒロインは《ミステリの女王》と呼ばれた御婦人ですよ!
「むぽッ、しつれいィしましたでスッ」
はい、では改めて御紹介いたしましょう!
本日の一冊はこちらです! どうぞ~!
―― ミステリーの生まれたところ ――
著者は坂本康子さん、’04年12月に発行されました。
副題に『NHKアガサ・クリスティー紀行』とあります。
「ふむゥ? なぜにィ、てれびィがッ?」
2004年当時、クリスティーさんの作品がアニメ化され、
NHKで放送されたんです。
それに当たって、クリスティーさんの生涯、英国の風習などを紹介しようと、
紀行番組が制作されました。
この御本は、その紀行番組の内容を書籍化したものなんです。
『はじめに』と題された冒頭の文には、
意外な事実が書かれています。
クリスティーさんについての資料は、
『作品に関するもの以外は驚くほど少なかった』と。
「ほえェッ?」
どうやら、著作はともかくとして、
クリスティーさん個人のデータは世に知られていない、ようです。
「ゆうめいィじんッ、なのにィ?? わォッ?」
ネーさもびっくりいたしました。
タブロイド紙が盛んに売られていて、
人気スポーツ選手や俳優さん、モデルさんたちのスキャンダルが
賑々しく書き立てられる現在の英国とは、
まるで、別の国の出来事のようです。
「……でもォ、こッちのほうがァ、いいィかもッ♪」
そうですね。
クリスティーさんが暮らしたのは、主に英国の南岸に近い地方でした。
故郷は、南西部の静かな港町、トーキー。
トーキーの西方には、ダートムア国立公園があります。
「だーとむあッ!
ほーむずさんのォ、おはなしィにもォ、でてきたでスねッ!」
まさに《ミステリの女王》が誕生するに相応しい土地だと言えましょうか。
クリスティーさんは、遠く中東へも旅をした女性でしたが、
英国以外の国に住み着くことはありませんでした。
終(つい)の棲家となったのは、
ロンドン近郊のウォリングフォードにあるウィンターブルックハウス……
この家から程近いチョルジー村のセントメアリ教会に、
デイム・アガサの墓所はあります――
写真とともに辿る、偉大なる《女王》の生涯は、
不思議と穏やかで、ゆるやな時間に包まれています。
アニメは勘弁してほしいけどクリスティーさん大好き!(←これはネーさ)
映画を観てポワロさんのファンになったわ!
短編集が好き!戯曲が好き!
いややっぱり超有名なあの作品が大好き~!というミステリファンさんに、
お奨めですよ~!
「テディちゃはァ、ぽわろさんにィ、しんきんかんッ!」
親近感? ポワロさんにですか? またなぜ?
「だッてェ、おなかがァ、ぷッくぷくゥ~♪」
………………見習うべきは、お腹じゃなくて頭脳ですっ。