テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

上野《フェルメール展》レポその2。

2008-12-04 23:32:50 | ミュゼ
 はーい、戻ってまいりました。
 上野・東京都美術館の
 
  《フェルメール展 光の天才画家とデルフトの巨匠たち》

 レポートの第二弾です。

「ネーさ、がんばれェ~!」

 ありがとう、テディちゃ。頑張って進めます!

 えーと、前回は、急遽出展された
 『手紙を書く婦人と召使い』
 の美しさについて記しました。

 ↑画像の右側が、『手紙を書く婦人と召使い』です。

 フェルメールの没後、借財を返済すべく売却されたこの作品は、
 何人かの富豪たちの手から手へ転々とし、
 二度も盗難の憂き目に遭って後、
 ようやく取り戻されたという、
 いわくつきの名画なんですね。

「わォゥ! どらまちッくゥ、でス!」

 しかし、却ってそんな苦難を経たためでしょうか、
 おそらく丁寧な修復を施されたと思われる画面は、
 目立った傷や亀裂もなく、
 安心して眺めることが出来ます。
 
 手紙を書いている婦人のヘッドドレス、
 袖に縫い取られたシルクのリボンの質感も、
 真珠の首飾りに反射する光も、
 観る者の眼にやきつきます。

 同じ展示室の、
 『リュートを調弦する若い女』は、
 残念なことに、画面にダメージが感じられます。
 繊細な上にも繊細な筆遣いの画ですので、
 仕方ないのかもしれませんが……
 
「むむゥ、かなしィでスゥ……」

 それでも!
 ここには、本物だけが持ち得る、
 他に換えられない《光の美》があります。

 図録の印刷は、またしても残念なことに、
 原画の美しさを写し切れていません。
 色感が明らかに違っていますし、
 印刷された画像は全体に平面的で、
 のっぺりしているように見えるんです。

「ほんものはァ、りッたいてきィ、でしたねッ!」

 はい、本物に勝るものなし!
 原画の美を、美術館で堪能しましょう!

 上野へ行きたいけれど行く機会がない、という御方は、
 せめて図録でフェルメール体験を!
 画像の精度はともかくも、
 ピーター・C・サットン氏(ブルース美術館館長)による解説は
 フェルメール好きさんには必読の傑作ですよ!

「うゥ~、ながいィでスゥ~、おもいィでスゥ~」

 長くても重くても、それだけの価値あり!な図録です。
 
 出展予定だった『絵画芸術』の画像&解説文も
 ちゃっかり?掲載されていますので、
 ぜひぜひ!入手を~!

「おすすめェ、なのでスッ!」 
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上野《フェルメール展》レポ。

2008-12-04 13:42:40 | ミュゼ
 美術展日和の晴天ですね。こんにちは、ネーさです。

「こんにちわッ、テディちゃでスッ!」

 では、あらためまして、ミュゼレポートをお送りいたしましょう。
 さあ皆さま、こちらへ、どうぞ~!



 ――《 フェルメール展 光の天才画家とデルフトの巨匠たち 》――


 
 東京都美術館2008年度最大の企画展示、
 来展者数は12月3日現在で80万人を超えているそうです。

「だいにんきィ、でスねッ!」

 大人気ゆえの大行列は、前回の記事で御報告しました通り、
 入場に少なくとも60分は要します。
 この地獄の待ち時間をどうにか乗り切ったなら……

 はいっ、デルフトの巨匠さんたちの作品は
 さらっと見流すだけでよろしい、
 急ぎ足でずんずん進みましょう。

「そッ、それはァ、だいたんはつげんッ!」

 何故かといえば、
 カレル・ファブリティウス?
 ピーテル・デ・ホーホ?
 いいえ、レンブラントのお弟子さんだろうと
 フェルメールには遠く及びません。
 観にゆかなくては、フェルメールを!

「ふァいッ!」

 今展覧会では、フェルメールの7作品は二つの展示室に分けられ、
 展示されています。
 順路に従ってゆくと……
 
 まず出会うのは、フェルメール唯一の宗教画
 『マルタとマリアの家のキリスト』。
 その横合いには、こちらは唯一の神話画といわれる
 『ディアナとニンフたち』、
 そして、現存する2点の風景画のうちの一点
 『小路』――

 次の展示室では、
 画像の図録表紙になっていますね、大画面の
 『ワイングラスを持つ娘』。
 続いて、
 『リュートを調弦する若い女』、
 『手紙を書く婦人と召使い』、
 一時期話題になった
 『ヴァージナルの前に座る若い女』――

 上記のような展示構成となっています。

「ふゥ~、ためいきィ、なのでスゥ~……」

 ここで注目すべきは
 『手紙を書く婦人と召使い』!
 予定されていた『絵画芸術』の出品が取止めとなり、
 代替のような形で展示される運びとなった作品ですが……

 手紙? フェルメール作品にはよくあるテーマだし?
 モデルさんも地味な感じだし?

 などと油断してはいけません!
 フェルメールならではの、
 画面左上方から差し込む光の美しさに関しては、
 7作品中、この画が最も際立っているかもしれません。
 
 そして、机に向かって手紙を書いている婦人の耳には、
 あの真珠の耳飾りが……

「ほんとォだッ♪
 きらきらッ、してまスゥ~♪」

 長くなりました、
 以下、レポは次回に続きます!
 
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