テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

小春ちゃん?

2008-12-24 22:37:34 | 花雑記
「あはッ♪
 ねーさッ、すいせんッ、でスねッ!」

 そうなんですよ、テディちゃ。
 せっかくのクリスマス、それらしいネタか映像を……
 と思ったんですが、
 花屋さんで見かけた水仙を、パチリ、しちゃいました。
 可憐な春の使者さん、ですね。

「おはなとォ、いッしょにィ、めりィーくりすますゥ!」

 みなさま、すてきなノエルを~♪
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聖夜なればの冒険。

2008-12-24 12:47:35 | ブックス
 テディちゃ!
 ネーさは、ハズしますわよ!

「ふァ?? なにィのことでスかァ? はずスゥ~??」

 今日12月24日はクリスマスイヴ。
 ハートウォーミングなクリスマスストーリーを……
 なぁんて、普通過ぎます!
 本日ご紹介いたしますのは、はいっ、こちら!
 日本人なら誰もが知っているホラーストーリーを、どうぞ~!

「ひィィィ~~~ッ!!」


 
            ―― 耳なし芳一・雪女 ――



 著者は小泉八雲さん、訳者は保永貞夫さん、挿絵は黒井健さん、
 原著である『怪談』は1904年に、
 画像の講談社青い鳥文庫新装版は’08年8月に発行されました。
 副題に『八雲 怪談傑作集』とあります。

「ななッ、なんでェなのでスかッ!
 なんでェ、くゥわいィだんッ!
 こわいィ~ッ!」

 それは正しい反応ですね、テディちゃ。
 八雲さんも、奥さんの節子さんが語るのを聴きながら、
 おお怖い、と震えていたそうですよ。

 この御本には八雲さんを震え上がらせた『怪談』の中から
 20話が選ばれ、収録されています。

「うわゥあゥ~ッ」 (←両手で耳を塞ぎ中です)

 巻の第一話は、『耳なし芳一』……
 盲目の琵琶弾き芳一を見舞った災難は、
 ええ、申すまでもありませんね、
 壇ノ浦に沈んだ平家の人々が抱え続ける恨み悲しみを、
 あまりにも巧みに弾じてしまったがため……。

 第二話は『雪女』、
 さらに『むじな』、『おしどり』、『鳥取のふとん』……

「ひィッ、そんなにィたくさんッ?」

 けれど、惹かれるまま、読み進むうち
 ……あれ?と思いませんか?
 
 これが『怪談』……?
 以前に感じたほど、怖くない……?
 
「えッ? こわくないィのォ?」

 映画やTVの映像で、スプラッタだのホラーだのを
 散々見せ付けられている現代人は思うかもしれません。

 『怪談』て、そんなにびびるもんでもないじゃん?

「そ、そうなのォかなッ??」

 収録作品をよくよく読み直せば
 『果心居士の幻術』は歴史もの、
 『羽を折られた天狗』はファンタジー、
 『茶わんの中の顔』は不条理ミステリー……?

 そう、ここにあるのは『ものがたり』。
 八雲さんを魅了したのは、おそらく、怖さよりも、
 物語そのものが発する力、だったのでしょう。
 
   《そのとき、そこに、いったい何がおこったのか?》

「なにッてェ……
 やッぱりィこわいィことォ、おこッたのでスよゥッ」(←もうヤケです)

 『怪談』は様々な版が流通していますが、
 敢えて画像の『青い鳥文庫』版をお奨めするのは、
 黒井健さんの挿絵が素晴らしいから!なんです。
 本文に掲載されている挿絵はモノクロですが、
 ああ惜しい!
 カラーで見たい!
 画集にしてほしい!
 黒井さんファンの嘆きが聞こえてくるかのようです……

 東京近辺はホワイトクリスマスにはなりそうもありませんが、
 では皆さま、
 この世のはてをゆくものがたりとともに、
 楽しい聖夜を!

「むぎゅぎゅゥ~ッ!」 (←耳も目もギュッと塞ぎ中、なのでした)
コメント (2)
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