テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

マンボウせんせ、旅三昧♪

2010-02-20 23:24:36 | ブックス
 スノボのコクボくん、けっこう良いじゃ~ん♪と思うネーさです、こんにちは。
 でも、チャンプのショーンくんはもっと良いわね!
 あの高さ!滞空時間!スキルのすべてがワンダホー!

「こんにちわゥ、テディちゃでス!
 テディちゃはァ、ふぎゅあのォ、たかはしくんがァよいィでス!」
「がるる!がるーるるー!」(←訳:虎です!カーリングがワンダホォ!)

 ワンダホーなオリンピック競技を拝見しながら、
 御本もまた、ワンダホーな一冊を!
 本日は、こちらを、どうぞ~!


 
                 ―― マンボウ家の思い出旅行 ――



 著者は北杜夫さん、’10年1月に発行されました。
 月刊誌『ジェイ・ノベル』に連載中の『マンボウ夢草紙』の
 ’05年7月号~’10年1月号掲載分をまとめたのが、この御本です。

「まんぼッ、じゃありませんよゥ! まんぼうッ!でスよゥ~」
「ぐるがる!」(←訳:どんぶらこ、だね!)

 ドクトル・マンボウこと、北杜夫さんこと、本名・斉藤宗吉さん。
 マグロ漁船にドクターとして乗り組み、
 世界の海を巡ったのは昔のこと、
 今はすっかり御自宅に落ち着いて――いたいのはやまやま、なんですが。
 マンボウ先生、旅です!
 さあ御支度を!

「ふァいッ!
 こんどはァ、どちらへェ?」
「がるる~?ぐる?」(←訳:北海道かな~?沖縄?)

 それが……マンボウ先生、
 背骨を傷めてしまって、
 『ほとんど車椅子でしか動けぬ』と書いておられます。
 なので、旅する先は、記憶の中――
 父・齋藤茂吉さんの思い出や、
 親友・遠藤周作さん、編集者の宮脇俊三さん、
 旧制高校以来の友人・辻邦生さんとの思い出の海へ旅するのです。
 常々、マンボウ先生の世界漫遊ぶりを拝読してきたネーさ、
 ちょっぴり、いえ、うんと悲しくなりました……
 ああ、漁船の上で『砂糖水~!』と叫んでいたドクターは、
 いまいずこ……。

 が、ここで。
 登場するのは、娘さんです!!

「むぽッ? むすめさんッ??」
「がるーるるるる?」(←訳:ドクターのお嬢さま?)

 マンボウ先生の愛娘、齋藤由香さん、
 大好きなパパが引きこもっちゃうのを黙って見てはおられません。
 山形の、齋藤茂吉記念館へ。
 温泉で名高い由布院へ。
 信州の松本、上高地、
 ハワイにだって、ソウルにだって、パパを連れ出しちゃいます!
 
「わほほォ~♪ はわいィ~♪」
「がるるっ!」(←訳:いいなっ!)

 由香さんのワンダホーな行動力、 
 時々気弱になりつつも結局は旅に出てしまうマンボウ先生。
 ワンダホーは遺伝するんですね!
 なんて素敵な御家族かしら!と感激していたら……
 わあっ、大変っ!
 自宅ベランダで転んだマンボウ先生、
 大腿骨骨折の大怪我です!

「えェッ? おおごとォでスよッ!」
「がるるるるっ!」(←訳:先生のピンチだっ!)

 旅行記は、一転、闘病記へ……?
 いえ、そこが医学博士でもあるマンボウ先生、
 つらいリハビリも、痛みゆえの愚痴も、
 どことなく朗らか……?
 そう、どんな時も、マンボウ先生はユーモアを忘れないのです!
 目線はいつも、優しく、こまやか。
 身体の痛み、
 そして心の痛みも必ず治る、と信じています。
 その甲斐あってか、とうとう退院!
 嬉しいことに、お家に帰ってきました、んですが……

 パパ、軽井沢へ行きましょう!
 と、娘さんからのお誘いが!

「わほほォ♪
 またまたァ、りょこうッ!」
「がるーがるる!」(←訳:かっこいいぞ軽井沢!)

 マンボウ先生と奥さま、愛娘・由香さん、
 ワンダホーな一家の快走&迷走旅行記は
 マンボウファンの方々に、
 歌人茂吉さんファンの方々にもおすすめです。!
 先生、明日はどちらへお出かけですか~?

「うむッ!
 つぎはァ……どこがァいいかなァ~?」
「がるーる?」(←訳:お花見なんてどう?)

 さらなる新旅行記を待っていますよ、我らがドクトル!
コメント
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