テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

《醜聞》の裏側には?

2010-02-12 22:39:19 | ブックス
 春さん、春さん、早く多摩地方へ来てくれませんか――と、
 寒空へ呟いてみたりするネーさです、こんにちは。
 多摩って東京都心よりもずいぶーんと気温が低いんですよ~。

「こんにちわゥ、テディちゃでスゥ!」
「がるるっ!」(←訳:虎ですっ!)
「ネーさ! ふゆきたりなばァ、はるとおからじィ、なのでス!」

 春遠からじ……それは確かシェリーさんの詩『西風に寄せる歌』の一節でしたね。
 美しい詩を紡ぎながら、
 醜聞の主役でもあったパーシー・ビッシュ・シェリーさん……
 では本日は、シェリーさんのような有名人とは切っても切り離せない
 《醜聞》をテーマにしたこちらの御本を、どうぞ~!


 
                 ―― スキャンダルの世界史 ――


 
 著者は海野弘さん、’09年11月に発行されました。
 『The Age of Scandal』と英題が付されています。
 
「むむッ?
 ひょうしのォ、しゃしんはァ、なにィでスかァ??」
「がるーるるる?」(←訳:歴史の本ぽくない写真だね?)

 これはね、映画好きな方々には、ピンと来てしまう写真なんですよ。
 ケネディ大統領の誕生日を祝う会で
 『ハッピー・バースディ』を歌い上げるマリリン・モンローさんの後姿です。
 この写真撮影時から3ヶ月も経たずして、
 M・モンローことノーマ・ジーンさんは謎の死を遂げました。
 歌を捧げられたケネディ大統領も、
 翌年の11月、凶弾に斃れます……
 21世紀になった現在でも話題に上る大事件、大スキャンダルだと言えますね。
 モンローさんとケネディ大統領、
 ふたりは秘密の恋人だったのですから。

「むぽッ! なるほどォ、じけんでスゥ!」
「がるるるっ!」(←訳:ばれたら怖いなっ!)

 醜聞――スキャンダルというものは、
 いったいいつごろ『世に現れた』のでしょうか。
 著者の海野さんは、私たち読み手を神話の世界へといざないます。

「しんわッ?」
「がるるぐーる!」(←訳:ずいぶん昔だねー!)

 古代ギリシアの神さまたち、
 その神さまたちを祀るギリシアの人々もまた、
 『悪評』や『不面目』、『汚職』、『中傷』にまみれていました。
 どうやらこのあたりから、いえ、つまりは世の始まりの時点から、
 既にスキャンダルは存在していたみたいですね。

 時代によってスキャンダルは変化するのだろうか?
 スキャンダルの主役になる顔ぶれも、変わるのだろうか?
 神さま、大哲学者さんや政治家、
 帝王さんに、王さま&女王さま、社交界の花形さんたち、
 近代になると映画スターさん、スポーツ選手さん、
 スキャンダルで《転ぶ》人たちは皆……地位も名誉もある噂話の主役ですが、
 歴史ミステリの主役をも兼ねているようです。
 醜聞というカーテンの奥で、
 本当は何が起こったのでしょう……?

「ゆうめいじんッてェ、たいへんでスねッ!」
「がるるるっがる!」(←訳:有名税ってヤツさ!)

 歴史好きさん、
 ミステリ好きさん、
 他愛ないお喋り好きさん&雑学好きさん、
 オールジャンルの活字マニアさんにおすすめの
 スキャンダル史研究書です。
 ぜひ一読を~♪

「テディちゃ、ゆうめいじんでなくてェ、よかッたでスゥ~!
 ぱぱらッちィされるのォ、いやだもんッ!」
「がる!ががるっ!」(←訳:あっ!あそこにカメラがっ!)
「ぎょひえェ~ッ! こわいィ!」(←びっくりしてコケました)
「がるるっ!」(←訳:逃げろっ!)

 (ドタバタバタと逃げ惑うトラとクマ……)

 あの、それは充電中のネーさのケータイなんですけど……。
コメント
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